ベストエフォートという考え方 | 続・教育のとびら

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主宰 福島 毅(どんぐり)

インターネットの世界の考え方に、ベストエフォートというものがあります。

技術的な説明は専門書に譲るとして、その基本的な考え方は、
「努力はしてね。でもやってみてだめだったら、つらくなったらやめてもいいよ。」
という考え方だそうです。 インターネットのルーターは、日々膨大な情報処理をしており、30秒ごとに他のルーターと通信しています。そんなハードワークの中で、ときどき故障してしまうものもあらわれます。そうしたとき、他のルーターは、ダウンしたルーターを責めたりはしません。ネットワークの負荷をさけるべく、他のルーターが作業分担して回避します。もちろん、機械ですから人間のように意志とか思いやりというものを持って自発的にやっているわけではなく、プログラムがそうしているのですが、ルーターのそうした機能を設計したのは人間です。

人のパフォーマンスにおいても、ベストエフォートという考え方が重要なのではないかと思います。特に教育の世界や教育に携わる人間においては・・・

とりあえず自己のパフォーマンス最大になるように努力したり自分を高めていきましょうよ。しかし、疲れたら休んでいいし、そうした部分で迷惑がかかる部分はほかの人がサポートにまわりましょうという考えです。

どうも、最近の世の中では、本来しなくてはなならないことをしない人が増えたり、逆に責任転嫁や責任回避が起きたりしています。またその一方で、責任や仕事量が増えて過剰な労働環境にさらされ、肉体的・精神的にも病んでしまっている人が増えてしまっている現状がありますね。

そこで、この”ベストエフォート”という考え方に着目してみてはと思いました。