必要とされる問題解決能力 | 続・教育のとびら

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主宰 福島 毅(どんぐり)

社会で営む人間には、日々問題がつきつけられています。
マスメディアを賑わせている国内外の事件や社会問題では、その解決に問題解決能力が必要とされます。そもそも問題とは、現状と目標との間にあるギャップですが、その本質を的確に見抜き、適切な対応策を考え、強い実行力で実行することが特にリーダーには求められているように思います。

一方で、現行の学校教育においては、この問題発見・解決ということはあまり重視されていません。問題といっても、ほとんど正解がすでに用意されており、解法までのパターンも決まっている問題しか解く練習をしていないためです。

児童・生徒・学生のうちは、正解が用意されている問いに対して、用意された正解にたどりつけるかということが評価の対象となっています。もちろん、これはこれで学問をする上での正攻法であることは否定しません。しかし、社会に出た途端に会社・家族などにはありとあらゆる問題がふってわいて、これに対処しなければならない状況に面するわけであります。あるいは、社会問題であれば、政治や政策が関わってくるということになります。

こうしたときに、どういったアイデアを出し、対応策を工夫し、問題解決にあたるかということを、もっと学校のうちから体験させておくべきではないかと私は考えます。そしてその基本となるのが、学びの学びであります。

これは狭い意味での勉強というよりは、生きていく上での広義の問題解決能力のための基礎体力づくりと言ってもいいかもしれません。

北欧などでは、議会は選挙ですが、職業人としての議員ではなく、市民がボランティアベースで議会運営・政策決定している場合が多いようです。それはとりもなおさず、地域問題を自らの手で問題解決しようという試みに他なりません。日本では、一部の民間企業が企業努力と工夫により、斬新な経営を行い、大きな成果を挙げている場合はあるでしょう。しかし、地方自治・国の政策面でこれらが活かされないのは、教育において、もっと問題発見・解決といった視点での教育を行って行く必要があると感じられるのです。