情報モラルを支える一般モラル | 続・教育のとびら

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(旧 gooブログ『教育のとびら』を継承)

主宰 福島 毅(どんぐり)

ケータイ、PCなどのIT機器を使う人口、そして年齢の広がりにつれて、近年情報モラルの必要性がますます言われています。

ケータイを買い与えている保護者の意識は高いといえず、例えば「有害なサイトにはアクセスできないコンテンツフィルターのサービスを付与して使わせている」「子供がアクセスするwebサイトが危険なサイトではないか、反社会的なサイトにではないか」といったことに気を配っているケースが少ないことが教育関連機関の調査で明らかになっています。

学校で言えば、学校裏サイトやプロフをめぐってのネットいじめなどが深刻な問題になってきており、こういった報道も増えています。つまり、親や教師が知らないうちに、子供をとりまくIT環境はますます危険な域に達しつつあるということに注意を払わなくてはなりません。

昔はポケベルでしたが、それがケータイになり、各ユーザが掲示板、チャット、メッセンジャー、ブログ、プロフなどを自由に開設できるにつれ、こうした技術に対応した対応策を次々と打ち出し、一つずつマニュアルをつくって生徒に今後も注意を呼びかけ続けていくのでしょうか? もちろんそうした努力もある程度必要かと思います。

しかしながら、最近考えるのは、このように技術が進歩してきて、使えるツールが増えても、人として人道的に、あるいは道徳的にしてはいけない基本ラインを守ることを教えていくことが大切だと思うわけです。でないと、技術やツールが作られるたびに、マニュアル的な対処を教えて行かなくてはならなくなるからです。

 ・人からされていやなことは他人にも行わない
 ・様々な人の意見をきちんときく
 ・相手の考え方、ペースを考える
 ・不利益を被る場合には、きちんと相手に主張する
 ・自分ひとりの力で解決できない困った問題が生じたときは経験豊富な大人に相談する
 ・危険と思うサイバー空間(詐欺や暴力、誹謗中傷がうずまく場所、反社会的なサイト)には近づか

例えばこうした基本ラインをきちんと押さえておけば、児童・生徒は自分たちで何をしてよくて、何をしてはいけないかといった判断ができていくのではないでしょうか。

情報モラルは大切です。しかし、それを支える一般モラルや常識的な考え方というものがその根底にあるのが先のような気がしています。