インドと日本とニュースと私 | 北インド☆ゆるヨガライフ

北インド☆ゆるヨガライフ

ヒマラヤで出会った夫と、北インドローカル暮らし8年目。
お見合いが主流のインドで年の差婚、3度の流産、文化や習慣の違いに奮闘中。
スラム支援のNGOで働いたり、子宮腺筋症と共存しながらゆるーくヨガを続けたり。
40代インド生活の気づきと学びです。

この辺りの北インドのモンスーンは、梅雨時の京都を思わせる。

 

まだ始まったばかりだけど、これからは息をするのも辛い日も来るはず。体力だけは維持しなくてはと、最近は晩のチャパティ作りだけ夫に任せて、涼しくなった屋上でウォーキングが日課に。

 

ロックダウンになって通算79日目。アンロックも始まっているので、いつもの不便なだけの日常に戻りつつある。感染者は減らないので、心理的なロックはまだ解けなさそう。
 
小さなブーゲンビリアの苗をお迎えしました。
 

 

それにしてもこの町の女性たちは、普段からロックダウンに近い生活だ。歩いて近所に買い物やお寺参りに行く以外、バスやリキシャで中心街へ行くなんてことも殆どない。

 

自由とか自立すること、贅沢することを「知らない」からこそ守られる規律。

 

毎朝お祈りし、路上やベランダをほうきがけ、モップがけする女性たちの規則正しさに内心憧れる。今日も最高39度になるらしいと言うのに。

 

 

 

以前はずっとニュース断食をしてたけど、コロナ危機になって状況把握が必要になった。

 

インドのニュース、私には怖すぎるのだけど。。。笑

 

先月はここチャンディガールでギャング絡みの発砲事件があったとか。インドの割に平和な町なのに珍しい。

 

酒店の経営者の弟の邸宅に、17発の銃弾が打ち込まれたそう。家族写真と重ねて撮っちゃう報道の方が怖い。
 

 

平行して日本のニュースも見てると、やっぱりお国柄って違うものだなぁと改めて思う。昨日はまた芸能人カップルの不倫騒動で持ち切り。

 

いつも光を浴びて微笑む有名人も、やはり人間なのだ。

 

人並みならない努力があったり、苦労もあるんだろうなーとか。

 

 

 

私、夫と結婚する前、相当な年上女房になることから「子供が欲しいなら、お願いだから私と結婚しないで」と何度も話し合った。流産を繰り返した直後も「離婚して、若い人と一緒になって」と頼んでみたり。

 

夫は(言っている意味が分からない)という笑顔で、「一生一緒だよ」と言う。あまりしつこく話すと泣きそうになってた。笑。インドの村出身者には「離婚」という概念はまだ一般的じゃない。

 

 

そんなこんなで私、夫が私に不満を持っても仕方がないと思う。

 

だから私以外の何かに夢中になったり、ちょっと距離を取ってくれるのは大歓迎。どこへでも一人で行って成長して帰って来いよ!と思う。

 

浮気も人生経験、きっとすごく勉強になるだろうと思うけど、私の勘が鋭すぎてまず無理か。笑

 

恋愛経験もほとんどなく、まだお見合い結婚が主流のインド。それでも不倫は日本より少ないだろう。

 

夫婦は生活共同体として厳しい暮らしを成り立たせなくてはならないし、結婚は神聖なもの。個人の勝手は通らなさそう。

 

この時期の風物詩、ライチー売りのリヤカー。

 

 

それでも、あるけどね。痴情のもつれの末の事件も。夫の職場にも、どうも浮気してるのでは?って噂の同僚がいる。しかも奥さんも知ってるかもと、夫は言う。小学生の娘もいるけど別れる気配なんて全然ない。

 

この町の価値観だと、浮気されて傷つくプライドより、生活のほうが大事だろう。

 

 

 

私は多分、浮気されても別れないかも。

 

あんなに別れてと言って別れてもらえなかった末に、なんだけど。笑

 

(別れる判断は人それぞれ尊重されるべきと思います)

 

ずっと支え合って来たパートナーとしての信頼があるから。もし本当に夫が浮気したとしたら、少し同情するかもしれない。そこまで血迷ってしまう狂気を生んだ状況に。

 

死ぬまで一緒と言った夫や、神さまに祝福された結婚っていうものが、本当なのか見てみたいっていうのもある。笑

 

 

 

今日も元気に出かける夫くん。先週末、職場の区域で感染者が出てからかなり気を付けてるらしいけど、心配😢
 

 

いずれにせよ私は、まだインドに残る無垢さが好き。

 

大昔、欧米の人たちと付き合った頃の気苦労は今はない。年齢的なこともあるかもだけど、彼らの取っ替え引っ替え精神と来たら、安眠できる気がしなかった。

 

どうしてそんなに人との絆を信じられないのか?って。

 

日本も忙しない時代になったけど、それでも日本にはまだ、目に見えない絆を信じる文化がある。

 

 

目に見えるものに騙されないで。

 

 

若かりし頃の自分に、インドのおばちゃんからエールを送りたい。

 

 

あなたのせいじゃない。

 

 

裏切られるショックは大きいけど、それまでの自分の努力が無になる訳じゃない。良心が奪われることもない。愛がなかった訳でもない。

 

目に見えないものの大切さに気づくために、裏切りっていう体験をすると言っても良いくらい。

 

それにしても人間、色んな体験をするために生まれたものよ。笑

 

 

目に見えるものは、全て過去のものでもある。

 

 

私、いまだにパッとしないインドの暮らしに正直がっかりする時がある。でもそれって、目に見えるものだけで測ってジャッジしてるから。

 

視野が狭くなってる証拠。

 

もっと広い視点が持てたら、物質的な豊かさはなくても、深い所にあるインドの良さが分かるようになるのかもしれない。

 

 

目に見えないものの尊さを知れたなら。

 

 

 

 

インド発ギャング映画の傑作「Gangs of Wasseypur」の名場面。ドンの未亡人が息子の結婚式を祝い歌います。私の中ではゴッドファーザーを越えた渋すぎ2部作です。