村のお義母さんのこと | 北インド☆ゆるヨガライフ

北インド☆ゆるヨガライフ

ヒマラヤで出会った夫と、北インドローカル暮らし8年目。
お見合いが主流のインドで年の差婚、3度の流産、文化や習慣の違いに奮闘中。
スラム支援のNGOで働いたり、子宮腺筋症と共存しながらゆるーくヨガを続けたり。
40代インド生活の気づきと学びです。

火曜の夜中、日付が変わった1時半ころ。

 

村の実家で1人暮らしをする義母が倒れたと、近所に住む親戚から夫に電話があった。「息が出来ない」と苦しんでいると言う。

 

真夜中の一報に、頭が混乱する。私たちの住むチャンディガールから、夫の村の実家までは陸路で5、6時間。実家の近所の人に助けを借りるしかない状況。

 

近所の叔父さんと叔母さんが来てくれて、義母を介抱していた。義母は病院へ行きたいと言うが、誰も車を持っていない。こんな夜中にタクシーは来ず、救急車が来れる道までの200メートル程は、歩けそうもないと。

 

夫は弟のサンニに電話した。でもこの日は仕事でラジャスターン州にいると言う。実家へ行くことは無理だが、有難いことにこの後、彼が村の友人に電話して実家のすぐ下の山道までこの友人の車が迎えに来てくれたそう。

 

それで夜中の2時半頃、近所の年老いた叔父叔母に連れられ、義母は村の診療所にて応急処置の注射を受けることが出来た。

 

 

義母が診療所に向かうのを確認してから、夫はウーバーで隣町に住む義兄1、3と合流、彼らの車で村へと向かった。

 

この間私、余計な口を挟むだけ。実家に持たせる物も眠気と混乱で思い浮かばなかった。心細くなった夫から「一緒に来てくれる?」と言われたけど、即答で「No」。安全第一。落ち着いたら連絡ください。

 

義母は普段から「具合が悪い」(高血圧・心臓病・糖尿)と言っているけど、いつも意外と元気そうに見える。

 

一人暮らしが相当寂しいのか、電話では「私が一人で死んだらお前(夫)のせいよ。ゴホゴホっ」と呪いの言葉を吐く元気だってあるし、農作業で鍛えた足腰も強そうだ。留守番の私は、祈るのみ。

 

ひときわ冷える夜だった。早朝には冷たい雨が降り出した。到着した夫から「こっちもすごい雨だよ。少し仮眠してから私立の病院に連れて行く」とメッセージ。とりあえず、難は逃れたようだった。

 

狭心症の発作らしかった。後から聞くと、いつも飲んでいる心臓の薬を飲むのを止めたらしい。先月チャンディガールの医大病院で「もう飲まなくていい」と言われたとか。今回診てもらった私立の医者に「止めてはダメ。半錠ずつ朝晩続けて下さい」と言われたそう。

 

インドの医者は、人によって診断に大差がある?

 

信じられるのは自分の身体のみ、か。

 

 

義母の様子が落ち着いて、近所の人たちも応援に来てくれたので、夫たち3人はその日の夕方チャンディガールへとんぼ帰り。夫は途中、義兄夫婦の家から晩ごはんをもらって帰宅した。ラッキー。

 

私は終始、本当に何も出来ず、かえって申し訳ない気のした一件でした。

 

義兄の家から電話をくれた夫。義姉や姪っ子、甥っ子たちが順番に電話に出て話をすることができ、かわいい声を聞けてホンワカ。遠くてなかなか行けないので久々の交流が嬉しかった。

 

義母を介抱し診療所に付き添ってくれ、食事の支度や家の掃除までしてくれた近所の叔父さん叔母さん。2回くらいしか会ってないけど、実はちょっとクセの強そうな叔母さんで、義母は「あの人とは話さなくてもいいから」って言ってたこともあったと言うのに!

 

何か、分からないわ。

 

と言うか、めっちゃ有り難かったし!

 

普段色々あっても(土地問題とか)、悪口言っても、いざと言う時に助けてくれるのね!そして他に助けてくれる人も手段も、本当ーーーにないってことだ。。。

 

 

でも夫ら一行が帰る間際に叔母さん、こっそり「次来る時、ウィスキーとチキン持って来てちょうだい」って夫に頼んだらしい。叔父さんに見つかったらイケナイから。うん、持ちつ持たれつ!

 

村の女性でお酒とお肉を口にする人、私は初耳!

 

夫に聞くと夫も初耳だったとか。まぁでも、命の恩人だからオッケー?笑

 

別に私がどうこう言うことではないけど、「隠れて」しなきゃいけない状況は大変ねと思う。それでこの方、ちょっと目が泳いでる感じと言うか、怖い印象があるのかもしれない。(やましいって気持ちが出てる?)

 

でも逆に義母みたいに「私は全部正しい事をやってますが、何か?」っていう目の据わった開き直り方もどーかと。正し過ぎてストレスじゃない?ってね(言っちゃった笑)。

 

 

 

今月末には、義母と同居していた叔母(実姉)の4回忌の法要のような儀式があり、親戚一同村に集合する予定。延べ3日間もある行事らしく、その準備や心配でお義母さん、実際に心労していたんだとは思う。

 

しかも先月は、夫の弟のサンニのお見合いを力技で(笑)まとめてしまったお義母さん。いつも夫に電話する様に、サンニにも電話攻撃でプレッシャーをかけ、どうしても嫁を取らないと私死んじゃうとか言ったのでは?と夫と疑っている。

 

と言うのもお見合いがまとまった翌日の夜、サンニから夫に泣きながら電話がかかって来て、「僕はどうすればいい?母さんがどうしてもって」と言うのを隣で私も聞いていた。

 

サンニにはずっと付き合っていたけれど、今年の夏、結婚を申し込んだら断られた元カノがいる。私たちの結婚式にも来てくれた感じの良い子だった。その子のことが忘れられないらしい。

 

お見合い相手のニコリともしてない写真を以前夫が見せてくれたけど、私もアンジャリ(元カノ)の方が好みだなぁ。←と夫に言ったら「サンニの人生はサンニが決めるものだから、僕には分からないよ」と言われた。ハイ、すんまそん。

 

でも泣いて電話して来るくらいだから、何とかならないものかなぁと思うのが人情です。

 

自分の夫の家のこととは言えど、彼の家にもそれなりのやり方があり、インドにはインドなりの長年の風習もある。

 

いつも蚊帳の外だし、何の役にも立つことも出来ず、申し訳ないとか、もっとこうしたら?とか複雑になりがちだったけど、そろそろ自分の立ち位置を理解しなくてはと感じる。これが私の立ち位置なのだから仕方がない。

 

夫と協力して出来ることをして、あとは野となれ山となれです。

 

 

あまり顔変わってない。この先あなたも苦労するわねー(ほぼ他人事)。