渡印と再会とニューデリー泊 | 北インド☆ゆるヨガライフ

北インド☆ゆるヨガライフ

ヒマラヤで出会った夫と、北インドローカル暮らし8年目。
お見合いが主流のインドで年の差婚、3度の流産、文化や習慣の違いに奮闘中。
スラム支援のNGOで働いたり、子宮腺筋症と共存しながらゆるーくヨガを続けたり。
40代インド生活の気づきと学びです。

8月22日の夜10時頃インディラガンディー国際空港に到着し、また日本からの荷物でパンパンのスーツケース2個を受け取った私を、夫は空港内に入って待ち構えてた。入場料の100ルピーを払えば、航空券とパスポートのない出迎えの人も入れること、2年間も気がつかなかった私。


長袖を着替える間もなくカートから崩れ落ちそうな荷物をひぃひぃ押しながらそそくさとゲートから出たので、急にヌゥっと現れた我が夫にぎょっと驚く(すまない)。この人はきっと、満面の笑みでオギャーと生まれて来たに違いないといつも思う。そんな夫の笑顔は毎年この時期は日に焼けていて、3割り増しにインド人感が濃くなる。


空港ではハグとかしても別に良いんだろうけど、ギョっとしたり久しぶりでドキっとしたりクタクタだったりして、早くエアコンの効いたメトロに逃げ込みたかった。終電の11時15分が迫る。


今回は実家のある北海道を21日の朝7時に出て、羽田、成田と移動して途中クアラルンプールで13時間。デリー着は実家を出てから約40時間後。クアラルンプールでは朝の仮眠(到着ロビーの片隅に横になれるベンチがあった)と旧友との弾丸ランチデートも出来たけど、まぁー遠いこと。笑


去年の渡印で利用したANAの成田デリー直行便は、今はもう高くて手が届かない。段々とトランジットを楽しむ術は身に付いて来た。でもここで旅は終わらない。「ニューデリー駅付近の宿に泊まる」というハイレベルなミッションがあった。


空港からニューデリー駅(メトロの)へはメトロ路線図でオレンジ色で示されたエアポート線に乗って30分位。余程夜中に着かない限りこの線を使えば車内もキレイで空いてて便利。しかし問題はニューデリー駅(メトロの方ね)に真夜中に放り出されること。外は暗いし物乞いかオートのおっちゃんか区別が付きにくい人たち(個人の感想です)が待ち構えてる。


メトロの出口で詰め寄って来るオートに乗っても害はないけど、何故か値切ることに執念を燃やす夫は、更に暗い路地に少し入って格安オートを捕まえてくる。バッサバッサとどこでも値切るので止めて欲しいんだけど、誰も彼を止められないのも分かって来たので、最近は黙って恩恵に与かるのみ。


鉄道のニューデリー駅と、そこからちょっと離れて隣接する(客引きの人山を掻き分け徒歩5分くらい?)メトロニューデリー駅の周辺は、2年経っても慣れない不思議エリアだ。人でごった返す鉄道駅構内などで道を聞こうと話しかけると相手は踵を返して逃げて行くし(不親切どころか不思議)、出口の外では言ってもない目的地に勝手に行ってしまう(お土産やとかホテル)ドライバーたち。ホテル予約してるんだってば!と、ツッコミを入れると意外と大人しく戻ってくれるけど。笑


ニューデリー駅前からはメインバザールと、バハールガンジという2つの主な通りがあって、デリーでも隋一の安宿エリア。今時、エアコンなしホットシャワー壊れ中なんて部屋も健在。狭い道はガタボコで牛や車やオートが騒音と共に接触しそうにすれ違い、埃を被ったガラクタの土産物屋が軒を連ねるこの界隈に、以前は怯えていたものだった笑。


でも何度かお世話になる間に、部屋もサービスもまぁまぁホテルも見つかり、笑顔はないけど悪い人たちじゃないこと、早朝から朝方まで眠らないかの様に動きのある通りの様子が、ゲンキンで逞しい「インド」を象徴する様で、摩訶不思議な魅力がある。それであえて他の地区に宿を求めなくなった。道端のタンドゥーリチキンも絶品だし。


今回も私たちはメインバザールの中ほどの路地を入った宿へ。アプリで取った料金は何とエアコンなしだったらしく、到着して追加料金を払うと電源を入れてくれた。部屋は古いけど汚くはないレベル。シャワーを出したら止まらなくなり、人を呼ぶと壊れてるから使わないように言われる笑。仕方ないので蛇口のお湯をバケツに溜めるインド方式で沐浴。何故かマットレスが絶妙に低反発で宙に浮いてる様な寝心地で、旅の疲れを癒すには十分だった。


空港からバスに乗り継げば6時間でチャンディガールのアパートに帰れるのだけど、わざわざデリー泊にしたのは、延び延びになってる「婚姻届」を日本大使館に提出するため。この2日がかりの道のりを、日本で準備した書類を大事に抱えて移動していて、そのせいか身体から緊張が抜けない。その夜はルームサービスのラジマライスを軽く口にして、書類に夫のサインをもらい、翌日のリベンジ戦のために早々に床に就いた。