宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ) -43ページ目

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

$昭和を話そう、BOSSのブログ。-星めぐり

1975年、その少年は彗星の如く現れた。フォーリーブスや郷ひろみの人気で勢いが増した頃のジャニーズ事務所、イチオシのアイドルが、豊川誕だった。デビュー曲「汚れなき悪戯(いたずら)」に続く第2弾が、写真のレコジャケ「星めぐり」なのである。当時、私が凄いと思ったのは、その底知れぬ暗さ。こんなに暗い少年にアイドルの称号を与えていいのかということだった。♪あなた信じてただけに 突き放された感じ あとはもうヤケになる どうにでも・・おまけに雨も降り出した♪ という、才媛 安井かずみの歌詞さえも、真っ暗だ。児童養護施設出身という過去をさらけ出し、同じ孤児院育ちのヒーロー「あしたのジョー」から、命名したという。豊川誕の名を、その後時々「芸能ニュース」なんかで聞いた気がするけれど、ほとんどがいいニュースではなかった。♪かわいそうな星めぐり 人に言われて気がついた・・・♪ ジャニーズ事務所から巣立つアイドルに時折のぞく陰の部分。豊川誕を思うと、少年はいつも希望と絶望を併せ持っているのだということに気づく。人は、星めぐりなのだ。

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$昭和を話そう、BOSSのブログ。-嵐

今でこそ「嵐」と言えばジャニーズの代名詞みたいになっているけれど、昭和の時代にはいろんな嵐が吹き荒れた。石原裕次郎が演じた映画「嵐を呼ぶ男」もそうだし、ウルトラマンに登場した科学特捜隊の嵐隊員も人気者だった。そして、特撮ヒーローと言えば写真の嵐。変身忍者嵐、見参なのである。この嵐は、1972年の4月からテレ朝系で始まった。仮面ライダーのヒットに乗じて同じ石森章太郎の原作による変身ものではあるけれど、舞台が江戸時代というところが凄い。江戸時代にこれだけの人造技術があれば、鉄砲どころかどんな武器も必要なく、もっとカンタンに天下もとれただろう。荒唐無稽ではあるけれど、約1年も続いたのだから、当時の毎日放送(テレ朝)が力を入れていたことは間違いない。忍者ものには欠かせない牧冬吉とまだ初々しかった林寛子も出演し、ドラマに華を添えていた。ただ、一つの謎はあの容姿、風体が何をイメージしていたのかということ。鷲のようでもあったけれど、剣道のマスクにも思えた・・。ともあれ、特撮の嵐が、世の中に吹き荒れた時代でもあったのだ。

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$昭和を話そう、BOSSのブログ。-バットマン

今回は、アメリカからの刺客なのだ。1966年から67年にかけて、日本でもフジテレビ系で放送された特撮ヒーロー、バットマン。そのちょうど同じ頃、「少年キング」でマンガも連載されていた。作画はあの桑田次郎。桑田次郎と言えば、もちろんエイトマンが代表作だけれど、ウルトラセブンをはじめ、数々のヒーローマンガを手掛けている。例えば、まぼろし探偵、月光仮面、エリート、黄色い手袋X、そして超犬リープなんていう、ヒーロー犬のマンガもあったほど、当時の人気は絶大で、SFを描けば右に出る者はいないとまで言われていた。だからこそ、アメリカンヒーローのバットマンも描けたのだろう。当時のドラマに話を戻すと、相棒ロビン少年との絡みがかなりコミカルだったので、てっきりコメディだと思っていた。ところが89年に公開された映画「バットマン」ではしっかりとニヒルになっていて、驚いた記憶がある。ただ、映画でもジャック・ニコルソン演じる悪役だけはコミカルで、ステキだった。ちなみに、憧れのバットマンカーはオークションに出て62万ドル(4,750万)で落札されたらしい。いつの世も、持ってる人は持ってるもんだ。

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