カタコトだけに心に残った、アグネスの歌とコトバ。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

草原の輝き

写真のレコジャケは1973年、アグネス・チャン3曲目のヒット曲「草原の輝き」である。次から次へと登場したアイドル草創期にあって、アグネスほどインパクトのあるアイドルはいなかった。あのハイトーンボイスに、純粋無垢なイメージ、そしてカタコトの日本語。それがもし戦略だったなら、もう国民の完敗だ。この曲は翌74年の選抜高校野球入場行進曲にも選ばれた。前年の行進曲が天地真理の「虹をわたって」、前々年が尾崎紀世彦の「また逢う日まで」だったことを思うと、かなりの大抜擢だったに違いない。この74年の選抜高校野球の優勝校が、私の地元兵庫の報徳学園だったから、よく憶えている。♪ レンゲの花を枕に、いま 目が覚めた・・♪と歌うアイドルの アグネス・チャンは、この時がいちばんピークだったのだろう。いつの日か見かけなくなり、やがて再びテレビに登場した時にはなんだか頭のいい女性に変貌していた。
「アグネス論争」なる物議をかもしたり、その才媛ぶりにかつての無垢なアイドルの姿はもうなかった。ただひとつ、どれだけ賢くなっても、どれだけ日本に住んでいても、そのカタコトぶりはいっこうに変わらないけれど・・・・。

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