少年の日、胸ん中で時々「ガボテン島」は噴火していた。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

ガボテン島

家に閉じこもりがちな梅雨の日は、ハイボール片手にマンガ夜話。というワケで、今回は写真のマンガ、「冒険ガボテン島」である。もともとは週刊少年サンデーに連載された久松文雄の作品だけれど、多くの人は1967年にTBS系で放送されたアニメの方を憶えているに違いない。遊園地の潜水艇に潜り込んだはずがひょんなことから動きだし、無人島に漂着してしまった小学生5人。帰りたくても、帰れない。ケンカをしつつも、農業をし、林業をし、漁業を憶えながら、やがて力を合わせて生きていく。そのアイディアと涙と希望にあふれたストーリーが、あの当時はたまらなかった。正義感の強い主人公 竜太、そのライバルでちょっと神経質なイガオ、天才キューリ、天真爛漫なカボ、そして可憐な竜太の妹トマト・・その登場人物に自分をあてはめては、空想の中で漂流していたあの頃。よく考えると、マンガの中でいろんなことを学んだいた。結局、いちばん大事なことはコミュニケーションの力だということも、「ガボテン島」で私は知った。GPS機能付きのスマホやカーナビ、さらにはドローンなんてモノさえ手に入る今、無人島はもう怖くないかもしれないけれど、心の備えの方はどうだろう? 生きていく力。そんなことをふと思う、梅雨の夜のガボテン島の旅だった。

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