三洋電機提供の「赤影」は、家電時代のヒーローなのだ。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

$昭和を話そう、BOSSのブログ。-仮面の忍者赤影

「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎の頃、びわ湖の南に金目教という怪し気な宗教が流行っていた・・」というナレーションで始まったのが、この番組。1967年フジテレビ系で放送された「仮面の忍者赤影」なのだ。戦国時代の話にもかかわらず、怪獣は出るわ、レーザービームは出るわ、おまけにUFOまで飛んでくるという荒唐無稽さだったけれど、特撮技術の凄さは今観ても驚くに違いない。まだカラー放送が開始されたばかりで、カラーを強調するために「赤影」という忍者を誕生させたと聞いた。作者は横山光輝。どうりで、ストーリーが緻密に計算されていた。提供スポンサーの三洋電機にとって、これがカラーテレビの売れ行きにつながったかどうかは定かではないけれど、当時そんなにメジャーではなかった電機メーカーを憶えているだけでも効果はあったのだろう。昭和のその時代には、他にも東芝のサザエさんやナショナル(松下電器)の水戸黄門など、電機メーカーの一社提供という番組は多かった。まさに、家電製品が暮らしの憧れだった時代。今、日本の家電は、テレビはすっかり衰退してしまったけれど、どこかで信じている。もう一度、世界に、技術という名の「赤影が参上!」するその日を。

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