
今や、ケータイのauでもおなじみとなった星飛雄馬が、かつて主役をはっていた広告こそ写真の「ハイアース」なのだ。ハイアースの広告と言えば、水原弘のホーロー看板の方が圧倒的に有名だけれど、本当は星飛雄馬の方が古い。ではなぜ、星飛雄馬だったのか・・1968年から日テレ系で放送されたアニメ「巨人の星」のスポンサーが大塚グループ(大塚製薬)だったからである。当時、大塚グループの傘下にあったアース製薬の社名はそこにはなく、広告には堂々と大塚製薬と表示されている。高度成長期の時代にあって、企業も紆余曲折だったのだろう。水原弘の看板の頃(1970年)からは、「大塚グループ・アース製薬」とアースの名が入っているのだ。大塚グループのボンカレーは大塚食品、オロナイン軟膏は大塚製薬で、オロナミンCは大塚化学で製造しているけれど大塚製薬と、ややこしい。でもあの時代、大塚グループ提供のテレビ番組はたくさんあって、暮らしを豊かにしてくれた。昭和の夏の風物詩だったハイアースは、アースジェットと名を変えて、今も販売されている。「ハイアースは、殺虫剤の大リーグボール。」まさに、昭和の、不滅のコピーなのだ。
