キザがまだ、キザでいられた「近藤です」の時代。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

$昭和を話そう、BOSSのブログ。-近藤正臣
70年代のキザの代表と言えば、もちろん近藤正臣だった。年代によっては、キンチョー(タヌキ)のCMで知ってる人もいるだろうけれど、私のイメージの中ではグリコアーモンドチョコレートの世界なのだ。風に舞うサラサラの前髪、それをかき分ける仕草、そして流し目で見つめた果てに鼻声で、「グリコアーモンドチョコレート」とひと言。この流れが近藤正臣の真骨頂だった。写真のレコジャケはその頃のCMソングで、「明日は今日より暖かい」という一曲である。歌の方はともかく、キザぶりが爆発して大人気になったのはドラマ「暖流(76年)」と、「今はバラ色が好き(77年)」のあたり。そして、79年の「水中花」で頂点を極めた。ドラマを憶えている人ならわかるだろうけれど、相手役は全て松坂慶子。もう、この二人のネットリ感に勝つペアはいなかった。♪これも愛、あれも愛 、たぶん愛、きっと愛・・・私は愛の水中花♪ と歌う松坂慶子の色っぽさにも悶絶したけれど、ギザなセリフ聞きたさに観ていたような気もするから、不思議だ。そんなキザな主役、今のドラマには出てこないから、ちょっと寂しい。おじさんはそう思うのである。

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