
1972年、少年マガジンの連載とほぼ同時にデビルマンはテレ朝系でアニメ化された。地球の先住民族デーモン「悪魔」の復活という設定や一見恐ろしい姿の存在感は、これまでにないまさに新しいヒーローの誕生だった。ただ、マンガとアニメのストーリーはかなり違っていて、私なんかはマンガの方に深く入り込んでいた。♪あれは誰だ、誰だ、誰だ あれはデビル、デビルマン♪ の主題歌で知られるアニメの方はもっと話がシンプルで、子供向けだったのかもしれない。それでも、土曜の夜8時半放送というのは当時のアニメとしては特異な時間帯だった。「悪魔」の登場ということで、時間帯を少し遅くしたのだろうか・・。どちらにしても、デビルマンにはやはり夜が似合う。それも、月の明かりが映えるような暗黒の夜が。主人公「不動 明」という名前からして、どこかそんなニヒリズムを感じるから不思議だ。不動 明は、たぶん「不動明王」からとっているのだろうけれど、ストーリーの細部に至る空想の数々が少年少女の心を躍らせた。特撮としては、誕生から約30年後の2004年に映画で実写化されている。その出来は??? 各人の判断に任せたい。
