
今年は寒い。冬という季節に限らず、世の中がちょっと寒いからこそ、こんな歌が無性に恋しくなる。♪ 嵐 吹いてキミが消えても 晴れた時にきっと・・翼ひろげキミを探して ボクのすべてあげよう♪ 1972年、フォーリーブスの15曲目のシングル、「新しい冒険」だ。その当時はそんなにも思わなかったけれど、写真のレコジャケを見ると何故かすがすがしい。その後も「踊り子」や「ブルドッグ」等のヒット曲はあったものの、ロックやニューミュージックの台頭によって、いつしか4人の爽やかな歌と踊りは表舞台から消えて行った。80年代から90年代、そして21世紀へと次々と新しい音楽が生まれ、歌手が排出された。進化し続ける音楽、文化、詞、社会・・。果たして本当に進化し続けることが、新しいことなのだろうか? そんなことを、フォーリーブスの曲を聴いていると、ふと感じてしまう。そう言えば、71年にヒットした「地球はひとつ」の歌詞に込められた想いも、単純だけど明快だった。♪地球はひとつ、みんなの都♪なのである。シンプルな言葉や物の考え方をノスタルジーと片付けてしまわずに、もう一度確かめてみたい。それが、本当の「新しい冒険」のような気がするのは、私だけだろうか。
