怪奇ブームの今、必読。ちょっとクールな「猫目小僧」だ。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

$BOSSのブログ-猫目小僧

読書の秋、「昭和マンガ」の第2弾は、1967年少年画報に発表された「猫目小僧」。68年からは少年キングに連載された楳図かずおの怪奇(妖怪)マンガだ。楳図かずおと言うと、私の世代なら誰もが、恐怖というものを思い知らされたマンガ家に違いない。「へび少女」「黒いねこ面」「うろこの顔」「半魚人」・・・もうタイトルだけで震える。子供の頃、楳図マンガを読んでトイレに行けなくなった経験は、きっと私だけではないだろう。ただそんな中、ちょっとおちゃめで、ちょっと正義な怪奇マンガが、この「猫目小僧」だった。ストーリー自体は不気味だけれど、きっと「猫目小僧」がなんとかしてくれると思うだけで、ドキドキしながらも楽しめた。実は76年に「妖怪伝 猫目小僧」というタイトルでアニメ化もされているけれど、東京12チャンネル放送(現テレビ東京)なので、観た人は限られている。その主題歌の作詞・作曲を手掛けたのも楳図かずお本人。それくらいの音楽好き(特にロック)ということは、今やTVやラジオの出演で有名だけれど、そのにこやかな顔がメディアに登場する前は、鬼のような面構えだと心から思い込んでいた。だって、「楳図かずお」って、名前の字面だけで怖かったんだもん・・。

人気ブログランキングへ