新たな平和を勝ちとるために、009の正義に学ぶ。 | 宮脇 流の「昭和を話そう」 ( BOSSのブログ)

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70年代や、あの時代に輝いていたアレやコレや。
クリエイティブディレクターが語る、「思い出のエッセイ」です。

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3月2日、映画館で「あしたのジョー」を観た。見事に再現された昭和40年頃の町に感動し、戦後の混沌から立ち直りかけた町の熱気と、そこに生き抜く人々の眼差しをスクリーンの中に見つめたばかりだった。この「大震災」は戦争と同じだ。一日も早い復旧、復興を望むが、それがそんなに簡単なことじゃないことくらい、誰だってわかる。マンガなら、ここで颯爽とヒーローが登場する場面だが、現実にはそうはならない。だけど、子供の頃に信じた「正義の存在」までも失ってしまっていいのだろうか? 同じ「ジョー」という名前で、島村ジョーという名の戦士がいた。それは、私の心の中にずっといるのだが、その日本の19歳の少年戦士は、アメリカやイギリス、フランス、中国、そしてロシアの赤ん坊までと手を取り合って地球の危機に敢然と立ち向かった。3.11の天災とともに起きた、原発事故という人災。それは「核保有」と同じ意味を持つ、人間の思い上がりが引き起こした事態なのだ。今こそ、世界と共に考えなければ、私たちが戦後の復興に学んだ知恵は何も生きないだろう。「009」の勇姿を見て、その美しさを記憶してきた私たちが、次の正義を考える番なのだ。

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