若松孝二監督の「エンドレスワルツ」。実在の天才サックス奏者・阿部薫の一生を描いた作品です。演じるのは町田康。酒とクスリに溺れる狂気に満ちた阿部薫を、町田康が見事に演じています。奇抜な舞台演奏や河原でサックスを吹く姿が最高にかっこいいです。

 

広田レオナがその妻となる鈴木いづみを演じていますが、これも絶妙な組み合わせ。とてもセクシーで魅力、そしてパワフルな女性です。阿部薫は自分の音楽に行き詰ると妻に暴力をふるいます。徐々に精神に異常をきたし、持病の癇癪を起し、ついには精神病院に入院してしまいます。

 

愛と憎しみが錯綜しつつもお互いに愛し合っている。最後には阿部薫が病室で死を迎え、いずみがその足をなでているシーンが印象的です。ついでに灰野敬二が本人役で出演しているのは見物です。

デビッドボウイとジェニファコネリー共演の異色作、ラビリンスが面白かったです。当時最初初めて見に行ったときは、デビッドボウイにつられてなんとなく見に行って子供向の映画だろうに、ちょっと失敗したかと思ったがそれは杞憂に終わりました。

 

この映画の出演時にはジェニファーは15歳か16歳だったと思いますが、美少女ぶりには脱帽でした。当時は、どちらかと言えば年上の女性が好みで、10代の女性なんて何の魅力もないと思い込んでいましたからね。

 

特に、幻想的なダンスシーンは素晴らしいの一言ですし、デビッドボウイの歌も物語の雰囲気を盛り上げてくれた作品で、そのあとこの女優ジェニファーコネリーが出ているだけで、映画を見に行ったりビデオを借りるきっかけになりました。

オールドボーイは日本の漫画を原作に韓国で制作された作品であるが、演出の美しさと臨場感溢れる演技はセンスの賜物としか言いようがない。

 

これは復讐劇であるが、二転三転にも転がっていくオチは胸糞が悪い人には悪いのであろうが、これこそ正に人間味と言えるような魅力がある。ミステリーのような導き方と、主人公であるオ・デスのとぼけっぷりに思わず笑ってしまうシーンもあり、まさか!と思うようなアクションシーンも見所がある。

 

しかし、このオ・デスが監禁されるまではしがないサラリーマンであり、普通の酔っ払いで家族が好きな男なのである。それが奇想天外な事件に巻き込まれるので、視聴者は次の展開から目が離せなくなってしまうのだ。ラストのなんとも言えぬ終わり方と美しさに考え込む人は多いはずである。