過去に投稿した「Googleスプレッドシート フィルタを使う」記事では、スプレッドシー上の表データについてフィルタ機能によりフィルタを設定し、所望のデータを抽出する方法についてご紹介しました。
一方で、今回ご紹介する「スライサー」機能を使うと、表やグラフで表示対象の絞り込みが容易にできるようになります。

まず、上記記事でも使った下図のような表データについて試してみます。

 

表データ内の任意のセルを選択しておき、[データ]-[スライサーを追加]をクリックします。(下図)

 

画面上には「最初に列を選択してください」というメッセージが現れます。(下図)

 

同時に、画面右側に「スライサー」ダイアログが現れます。(下図)

 

ダイアログ中の「列」プルダウンメニューから、例えば「性別」を選択すると、上記メッセージ(これが「スライサー」です)の表記が「性別」と「すべて」に替わります。
その左端のフィルターボタンまたは「すべて」と表記されているプルダウンメニューを開くと、下図のようにフィルタ条件を設定するダイアログが現れます。

 

ここで「男」のチェックを外して「OK」すると、表データがフィルタ操作されて「性別」が「女」だけのものとなります。

さらに、[データ]-[スライサーを追加]をクリックすると、2つめのスライサーを作ることができます。
今度は「年齢」についてスライサーを作ってみます。
これで、画面上には「性別」のスライサーと「年齢」のスライサーの 2つが表れています。
「年齢」のスライサーの「すべて」と表記されているプルダウンメニューから「条件でフィルタ」で「次より大きい」を選択し、値として「60」を設定し「OK」します。
これで、「性別」が「女」で、かつ、「性別」が「60」次より大きいデータに絞り込むことが出来ました。(下図)

 

なお、このスライサーが不要になったときは、それぞれのスライサーの右端にある「…」から「スライサーを削除」を選択します。

次に、グラフについてスライサーを適用してみます。

下図のような表データを使って「売上日」対「売上額」の縦棒グラフを作ってみます。

 

A列「売上日」データと G列「売上額」データを選択し、[挿入]-[グラフ]をクリック、縦棒グラフを選択すると、下図のようなグラフが作れます。

 

ここで、[データ]-[スライサーを追加]をクリックしスライサーを作成します。
例えば、「販売店」スライサーとしてみます。
スライサーのプルダウンメニューで「神奈川」「千葉」のチェックを外し「東京」だけを残して「OK」します。
すると、「販売店」が「東京」であるデータに絞り込まれてグラフが更新されました。(下図)

 

さらに、2つめのスライサーを追加し、こちらは「売上日」列を対象とし、フィルタ条件で「次より前の日付」で「2月1日」を設定してみました。
つまり、「販売店」が「東京」であり、かつ、「売上日」が 1月だけの表データとしたわけです。
グラフは更新され、下図のようになります。

 

スライサー機能を使わずにフィルター機能により同じようにデータを絞り込んで表やグラフを表示してもよいわけですが、さまざまな角度から分析したいときには、このスライサー機能で絞り込み条件を切り替えたほうが便利に使えます。