Excel 貼り付けオプション(3)」記事などで [リンク貼り付け]オプションで貼り付ける方法などをご紹介しました。
これも含めて Excelのコピー・貼り付け操作ではたくさんのオプションがあり、その意味や動作などを適確に理解して選択する必要があります。

さて、今回は [リンクされた図]オプションについてご紹介します。

下図の表データについて試してみましょう。

 

このセル範囲 A1~D8 を選択し [コピー]します。
貼り付けたい場所のセル A10 を選択し、[ホーム]-[クリップボード]-[貼り付け]-[その他の貼り付けオプション]から [リンクされた図]を選択します。(下図)

 

すると、セル範囲 A1~D8 の表データが図として貼り付けられました。(下図)

 

同じ貼り付けオプションの [図] を選択したときと表面上は同じように見えますが、貼り付けた図を選択しているとき、数式バーには「=$A$1:$D$8」と表記されています。
つまり、セル範囲 A1~D8 の内容を保持して図として貼り付けられたということになります。
そのため、元の表データを変更すると、図として貼り付けられたのにその変更が反映されます。
例えば、セル B8の数値を「300」に変更してみます。
セル D8も更新されますが、合わせて貼り付けられた図中の対応セルも更新されています。(下図)

 

図として貼り付けられたので、貼り付け後はその場所を移動しても、サイズを変更しても、図に対する加工や修整など施すことができます。
下図は、[図のスタイル]-[クイックスタイル]-[透視投影、影付き、白]を適用したものです。

 

もちろん、これらの図の形式を変更しても、先ほどと同様に元のセルの値を変更すれば貼り付け先の図中の値も変更されます。
また、元の表データの項目行に施した塗りつぶしの色を変更すると、同じく貼り付け先の図にもそれが反映されます。

それでは、この [リンクされた図] というオプションはどういったときに使うのでしょう。
上述したように、図として貼り付けられた後はその位置・サイズ・図の形式を変更でき、しかも変更しても元の表データの内容と連携しています。
例えば、Excelブックで作成した説明資料や議事録などにこの [リンクされた図] を掲載すると、文章の空いている場所に図を縮小して貼り付けることができます。
もちろん、元の表データの内容をその後に修正しても、貼り付け先の図にもそれが反映されます。