先日、受講者から「写真と説明文とで構成する手順書を作りたいが、Wordと Excelとではどちらが良い?」というご質問がありました。
過去にも、撮った写真を整理して写真とコメントとを並べて作りたいが、どちらが向いている?というご質問もありました。

要は、写真などの画像の傍らに文章を配置して、1ページにそれらを複数組み置きたいということです。

答えは、Wordでも Excelでも作れる‥‥、でもこれでは突き放し過ぎかもしれませんね。

以下、私なりのお薦めを書きますが、決定的な判断要件というわけではなく、ヒントとして参考にしてください。

(1) 紙に印刷する?

最終的に印刷することを前提にするなら「Word」をお薦めします。
Wordの編集画面は、ズーム倍率 100% とすれば、そのまま印刷イメージとして編集できるので、デジカメやスマホカメラで撮った大きなサイズの写真でも文書中に挿入すれば左右の余白の間に収まるよう縮小されて配置されます。

Excelでは編集画面で挿入すると原図のまま配置され、その都度サイズ調整をしなければなりません。
※ 最近は 365版 Excelで「セルに配置」機能が追加されましたので、セルサイズで挿入することができます。
  この機能については「Excel 「画像をセルに配置」とIMAGE関数の違い」記事をご参照ください。

また、Excelでは印刷時のレイアウトを確認・設定するために「ページレイアウト」表示モードなどに切り替えて作業しなければなりません。

(2) 画像サイズは一定? 自由?

もし、挿入する画像の大きさがすべて同じなら、Wordでも Excelでもほぼ同じ手間で挿入していけます。

Wordでは、表を作っておき、セルサイズを固定しておけば、セル内に画像を挿入すると自動的に画像のサイズを調整してくれます。(下図)

 

Excelでも、上記「セルに配置」機能を使えば、サイズを自動調整してくれます。

もし、画像サイズが一定でなく、写真によって大きいものや小さいものがあるなら、Wordのほうが容易に配置できると思います。
Wordには「文字列の折り返し」機能があるので、例えば「四角」モードを設定すれば、写真と説明文とを大雑把に配置した後でも、写真サイズを変更すればそれに応じて説明文が折り返されて配置されます。(下図)

 

ページ全体のレイアウトを見ながら写真サイズを調整することも容易にできます。

(3) 文章が多いか?

1つの写真について説明文が長い場合には、Wordのほうが向いているでしょう。
完成した文章をタイプインするだけにしても、長文を入力するなら Wordを使いましょう。
そして、入力後も再編集することがあることを考えるなら、なおさらです。

(4) 2段組みなどを使う?

ページを左右に分けて、所謂“2段組み”などとするなら Word一択でしょう。
Excelで無理やり段組みレイアウトっぽくすることもできますが、後々“再編集”することもあるでしょうから、やはり Wordで作っていったほうが無難です。

さて、まだ他にも違う視点があると思うが、こうしてみると手順書やレシピ、写真アルバムなど画像と説明文からなる文書の作成は、Wordのほうが向いていると言えそうです。

もちろん、これ以外にそれぞれのテンプレートを探してみたり、Canvaの数えきれないテンプレートから探してみたりすることも視野に入れて、ご自分が求めているものに近いものを参考に作り始めるのもアリだと思います。

また、ネットの画像検索で「手順書 画像付き」「写真付きレシピ集」などとすると、たくさんのサンプル画像が見つかります。
これらを参考にレイアウトを作成すると良いでしょう。

最後にもう一度、大事な視点をお話します。
1ページ分だけ作ってみると、多分レイアウトを変更したくなると思います。
上述もしましたが、写真サイズや配置を変更したり、説明文を書き直したり、という“再編集”を繰り返しながら、徐々にレイアウトが決まっていくと思います。
このようなレイアウトも含めて“再編集”をするとき、Wordか Excelかどちらが向いているかをお考え下さい。