前回「Googleスプレッドシート オートフィル」記事に続いて、今回はスマホなどモバイル版アプリでのオートフィル操作を見てみます。

使用するスマホなどに「Googleスプレッドシート」アプリをインストールしてからお試しください。

PC版(Webブラウザ版)と比べモバイル版アプリでの操作の違いは、[Ctrl]キーやマウス右クリックが使えないことです。
特に「オートフィル」操作では [Ctrl]キーがない環境での操作に慣れることが重要になります。

「Googleスプレッドシート」アプリで前回と同じスプレッドシートを開きます。(下図)

 

(1) 数値セルの連続データ

「会員ID」列の空欄を連続番号で埋めたいとします。
セルA2を選択し、右下の範囲選択ボタンを下方にドラッグしてセルA11まで選択します。
範囲内をタップするとメニューが現れ、その中の「自動入力」をタップします。(下図)

 

これがオートフィル操作のためのメニューです。
「自動入力」をタップすると、すべてのセルが「1001」になります。
セルのデータが数値の場合、オートフィルは単にコピー動作となります。

それでは元に戻して、セルA3に「1002」と入力します。
次に、PC版ではセルA2とA3を選択してセルA3の右下のフィルハンドルをドラッグしてオートフィルしますが、モバイル版ではセルA2~A11を選択し、選択したセル範囲内をタップして現れるメニューから「自動入力」をタップします。(下図)

 

これでセル範囲A2~A11の中が連続番号でオートフィルされます。

(2) テキスト化された数値のセル

セルA2に「'1001」と入力して文字列(テキスト)と認識されるセルとします。
この場合はフィルハンドルを下方にドラッグすれば、連続番号の文字列セルが作られます。
ただし、セルA3以降は「1002」のように数値としてコピーされます。

PC版と同じような動作ですね。

(3) 数値を含む文字列

セルA2に「No.1001」と入力し、文字列(テキスト)のセルとします。
文字列と認識されたセルについてオートフィルすると基本的に“コピー”動作となります。
でも「No.1001」のようにその末尾が半角数字であるときは、セルA2~A11を選択しセル範囲内をタップし「自動入力」すると、その数字部分がインクリメントされて連続番号となります。

もし、連続番号としないで単にコピー動作としたいときは、セルA2をタップしメニューから「コピー」をタップ、続いてセルA3~A11を選択し範囲内をタップしメニューから「ペースト」を選択します。

(4) 日付

あるセルに「3/7」と入力すると日付(年月日)データとして認識されます。
日付もシリアル値という数値として扱えますが、「自動入力」(オートフィル)すると「3/8」「3/9」‥というように連番データとなります。

コピー動作としたいときは、上記(3)のように通常のコピペ操作をします。

(5) 曜日

あるセルに「月曜日」と入力し、フィルしたいセル範囲を選択します。
選択したセル範囲をタップし、メニューから「自動入力」をタップすると、続いて「火曜日」「水曜日」‥と続きます。

 

それ以外の動作は PC版と変わりません。

(6) セル参照を含む数式

これも PC版と同じ動作となります。

まとめると、PC版のようにフィルハンドル「+」をドラッグするのではなく、先にフィルするセル範囲を選択し、選択したセル範囲をタップしメニューから「自動入力」を選択するという操作になります。
元のデータによって連続番号となるかコピー動作となるか替わりますが、コピー動作を期待するときは通常のコピペ操作をするということです。

なお、上図は iPhone版「Googleスプレッドシート」アプリでの画面ですが、Android版においても操作は変わりありません。