Excelで「オートフィル」機能をお使いの方は、Googleスプレッドシートでも類似した操作で扱えます。
ただし、すべての操作が使えるわけではなく、その一部が使えます。

(1) 数値セルの連続データ

例えば、下図のようなシートがあり、「会員ID」列の空欄を連続番号で埋めたいとします。

 

先頭のセルA2を選択し、その右下にある青いマーク上にマウスポインタを置き「+」マーク(フィルハンドル)になったらそれを下方にドラッグします。
すると「1001」という数値がコピーされ、すべて「1001」になります。
Googleスプレッドシートでは、これを連番(連続番号)としたいときは、[Ctrl]キーを押しながらセルA2のフィルハンドルを下方にドラッグします。
これで「1001」~「1010」の連番で埋められます。

もうひとつ連番を作る方法があります。
セルA2に「1001」、セルA3に「1002」と入力し、この 2つのセルを選択し、フィルハンドルを下方にドラッグします。

この方法を応用すれば、例えば「10おきの連番」なども作れます。
セルA2に「1001」、セルA3に「1011」と入力し、この 2つのセルを選択し、フィルハンドルを下方にドラッグします。

(2) テキスト化された数値のセル

セルA2に「'1001」と入力すると文字列(テキスト)と認識されるセルとなります。
この場合は([Ctrl]キーを押さずに)フィルハンドルを下方にドラッグします。
これで、連続番号の文字列セルが作られます。
ただし、セルA3以降は「1002」のように数値としてコピーされます。

[Ctrl]キーを押しながらセルA2のフィルハンドルを下方にドラッグすると、このセルがコピーされ、すべて「'1001」になります。

(3) 数値を含む文字列

例えば、セルA2に「No.1001」と入力すると、このセルのデータは文字列(テキスト)と認識されます。
文字列と認識されたセルは基本的に、[Ctrl]キーを押しても押さなくても“コピー”動作となります。
でも「No.1001」のようにその末尾が半角数字であるときは、フィルハンドルを下方にドラッグすると、その数字部分がインクリメントされて連続番号となります。
また、[Ctrl]キーを押しながらフィルハンドルを下方にドラッグすると、単にコピーされる動作となります。

セルA2に「1001番」のように末尾が半角数字以外であると、[Ctrl]キーを押しても押さなくても“コピー”動作となります。

(4) 日付

あるセルに「3/7」と入力すると「2024/3/7」というように日付(年月日)データとして認識されます。
日付もシリアル値という数値として扱えますので上記(1)と同じ動作になるように思えますが、実は逆の動作になります。
つまり、[Ctrl]キーを押さずにフィルハンドルをドラッグすると、「3/8」「3/9」‥というように連番データとなります。
[Ctrl]キーを押しながらフィルハンドルをドラッグすると、コピー動作となりすべて「3/7」となります。

(5) 曜日

これは 一種の例外動作ですが、あるセルに「月曜日」と入力し、そのセルのフィルハンドルをドラッグすると、続いて「火曜日」「水曜日」‥と続きます。
[Ctrl]キーを押しながらフィルハンドルをドラッグすると、コピー動作となりすべて「月曜日」となります。

これは「月曜日」に限らず「日曜日」や「水曜日」など任意の曜日からスタートさせて構いません。

また、一文字「月」と入力したセルについてもオートフィルすると「火」「水」‥と続きます。

ただし、英語綴りで「MON」または「MONDAY」と入力してオートフィルしてもコピー動作にしかなりません。

(6) セル参照を含む数式

あるセルに「=E2」と入力し、このままオートフィルすれば数式がコピーされます。
つまり、相対参照で表わしたセル番地は、相対位置に応じたセル番地となってコピーされます。
「=$E$2」のように絶対参照で入力したセルをオートフィルしたときは単にコピー動作となります。

数式については、[Ctrl]キーを押しても押さなくても“コピー”動作となります。

以上、PC版(Webブラウザ版)で開いたときのオートフィル操作について見てみました。
スマートホン版(モバイル版)アプリでは、少々操作方法が違いますので、次回にお話します。