前回「Word エディターによるチェック」記事を書いたとき、「上手い文章作り」について私見をまとめておこうと考えました。

この手の作法としては、ネット検索すると

  • レイアウト機能を使う(文書の構造化)
  • 文字フォント・文字サイズを適切なものとする
  • 禁則処理・文字間隔
  • 縦位置を揃える

‥‥などがヒットします。
これらは綺麗な文書作りをする上では必須の Word操作ですね。
でも、私がここでお話するのは文章作りです。

そこで役立ちそうな機能が、前回もお話した「エディター」です。

そもそも、上手い文章は Wordが勝手に書いてくれるものではありません。
AIがもっと進歩して、素案の文書を入力すると、AIが上手い文章に仕立ててくれる日もそう遠くない日に訪れるかもしれませんが、ここではもう少し人間が頑張ってみましょう。

上手い文章とは、

  • 記載される文章を他人が読んだときに、スゥーッと内容が理解できる
  • 誤字脱字がない
  • ダラダラと長文を書かない
  • 一文の中で主語が変わらない
  • 主語または目的語が抜け落ちているときは、容易に想像できる


他にもまだあるかもしれませんが‥‥。

さて、サポート機能「エディター」を開いてみます。
前回の「エディター」ダイアログの一番下にありました「オプション」をクリック、または Word文書で [ファイル]-[オプション]-[文章校正]を開き「Wordのスペルチェックと文章校正」項の中にある「設定」ボタンをクリックします。(下図)

 

「文章校正の詳細設定」ダイアログが現れます。(下図)

 

縦にスクロールし(下図)

 

最後迄スクロールすると、ずいぶん多くの項目についてチェックの可否を選択できます。(下図)

 

一番先頭にある「文書のスタイル」では

  • くだけた文
  • 通常の文
  • 通常の文(校正用)
  • 公用文(校正用)

などが選択できます。

上図のダイアログでチェックが入っているものが既定の状態です。
この中で「表現の推敲」項に列記される項目のいくつかに着目しましょう。
例えば「「の」の連続」にチェックをいれると「上野公園の片隅の建物のエレベータに乗り」と書くと「の」の部分に青い二重線が付きます。
「片隅の」を「片隅にある」と替えるだけで青い二重線は消えます。
その下にある「「が、」の多用」も同様で、読者は文章に目を通したとき頭の中に文章構成を組み立て直す必要があり、スゥーッと入ってこなくなります。

このリストにはないのですが、よく指摘されるように文章が3行以上にわたるものは、途中で切って短い文章とすべきでしょう。
人間の文章理解力(読解力も同様ですが)はさほど高くなく大量の情報を提示されても、そのすべてを意図通りに理解することは難しいです。
理解しやすくするには、それなりに相手が易しく読みやすいように工夫が必要です。