前回「Word ページ単位の選択」記事の中に出てきた「拡張選択モード」について、このブログの中ではまだご紹介していませんでしたので、ここでご紹介します。

「拡張選択モード」は、[F8]キーを押してオンになります。
画面下部のステータスバーの空いているところで右クリックし「選択モード」を有効にしてあれば、[F8]キーを押すとステータスバーに「選択範囲の拡張」と表示されます。(下図)

 

ただし、Word画面の横幅が狭いと表示されないことがありますので、全画面表示などにしてご確認ください。

「拡張選択モード」を解除するには [Esc]キーを押します。
また、「拡張選択モード」中にコピーや切り取り、削除などの操作を行うと、自動的に解除されます。

さて、「拡張選択モード」とは何でしょう。
Word文書で文字や段落などを選択するとき、マウスでドラッグするなどして行うことが多いと思いますが、特定の文字まで選択したり、選択範囲を広げたりという操作をキーボード操作で簡単に行えるようにするモードです。

(1) 単語・文節の選択

文章の中の適当な所に文字カーソルを置き、[F8]キーを 2回押すと、そのカーソル位置の単語・文節が選択できます。(下図)

 

これは、その単語・文節の上でダブルクリックして選択することに似ています。

[F8]キーを 2回押して選択した時点ではまだ「拡張選択モード」ですが、[Ctrl]+[C]キーを押してコピーするなどすると「拡張選択モード」は解除されます。

(2) 選択範囲を拡張

[F8]キーによる選択範囲を拡大するには、日本語入力をオフ([半角英数]モード)にします。

先ほどと同じように文字カーソルを置き、[F8]キーを 2回押すとその位置の単語・文節が選択できますね。
さらに [F8]キーを押すと、その単語・文節を含む一文が選択されます。
さらに [F8]キーを押すと、その一文を含む一段落が選択されます。
さらに [F8]キーを押すと、文章全体が選択されます。(下図)

 

(3) 選択範囲を縮小

上記のように [F8]キーを次々と押していくと選択範囲が拡大されましたが、[F8]キーを押し過ぎて拡大し過ぎたら、[Shift]+[F8]キーを押すと順次 選択範囲を縮小することができます。

これは、履歴を遡っているわけではなく、文章全体→段落→文章→単語の順に選択範囲を縮小するだけです。
なので、文章全体を選択しておき、[F8]キーで「拡張選択モード」に入り、[Shift]+[F8]キーを押すと文書の最初の段落が選択され、さらに [Shift]+[F8]キーを押すと先頭の一文が選択され、さらに [Shift]+[F8]キーを押すと先頭の単語が選択されるという動作になります。

(4) クリック位置まで選択

文章の中の適当な所に文字カーソルを置き、[F8]キーを押すと「拡張選択モード」になりますね。
この後で文章の任意の場所をクリックすると、カーソル位置からクリック位置までが選択されます。

選択範囲を広げ過ぎたら、それより手前の場所でクリックすれば、選択範囲を縮小することができます。

(5) その他

[F8]キーを押してから [Enter]キーを押すと、文字カーソル位置からその段落の末尾までが選択できます。

また、文書中に半角英数文字が含まれている場合、[F8]キーを押してからその文字をキー入力すると、そこまでの範囲が選択できます。

[F8]キーを押してからキーボードの矢印キー [←] [→] [↑] [↓] カーソル位置を移動すると、選択範囲の末尾がカーソル位置に変わり選択範囲を拡大・縮小できます。