前回の「PowerToysで特定アプリを常に前面表示」記事に続いて、Microsoft PowerToysに含まれるユーティリティの中から今回は「Text Extractor」というユーティリティをご紹介します。

平たく言えば「OCR」機能です。
つまり、PC画面に表示されるテキストを文字認識してクリップボードにコピーします。

Webブラウザやアプリに表示されるテキストの殆どは、マウスでその部分をドラッグしてコピーすることができますが、中にはコピー禁止とされているものもあります。
あるいは、図として作成された画像の中のテキストや写真の中に写り込んでいるテキストなどはコピペすることができません。
そのようなテキストを抽出してコピーすることができるユーティリティです。

「PowerToys」を起動して表示される「PowerToysの設定」画面で「Text Extractor」の簡単な説明を見ることができます。(下図)

 

より詳しい説明は、その画面中の「Text Extractorに関する詳細情報」をクリックすると既定ブラウザで「Text Extractor ユーティリティ」ページが表示されます。

それでは、試してみましょう。
このブログ記事のトップに私共の団体名が表示されています。(下図)

 

これは図として作成された画像を嵌め込んでいますので、マウス操作などしてもテキストをコピーできません。
ショートカットキー [Windows]+[Shift]+[T]を押し、画面がややグレーになったらテキスト部分を囲むようにドラッグします。(下図)

 

マウスを離すとこの領域が読み込まれ、テキストが認識され、クリップボードにコピーされます。
テキストエディタや Wordなど文字入力できるアプリ上で [貼り付け]すると、
  特定非営利活動法人
  ユニコム
と表示されました。

他にも Webページで試してみると、ある程度の認識率で抽出することができました。

でも、OCR一般に言えることですが、手書き文字や斜めに表示されているテキストなどは、やはり認識率は下がります。
例えば、下図は市販テキストを撮影したものです。

 

これのタイトル部分を「Text Extractor」で取り込んでみると、
  Microsoft@
  ExceL
  2019
  ドリル
となりました。
ほぼ上手く読み取れているようですが、取り込む領域を広くしたり狭くしたりすると認識精度にも影響します。
できるだけテキストが水平になるよう配置したほうがよろしいようです。