先の「Word 段落単位での配置操作」の「インデント」の項で、段落の開始位置を下げるには [ホーム]-[段落]-[インデントを増やす] または [レイアウト]-[段落]-[左インデント]を使うとご紹介しました。
それでは、1行の中にいくつかの開始位置を設定し、複数の項目を間隔を空けて表示したいときはどうしましょう。
例えば、下図のように項目ごとに先頭位置・終端位置を揃えて表示したいというような場合です。

 

そんなときは「タブ」の位置を設定します。

元々「タブ(Tab)」は既定では 4文字分の区切り位置を挿入するものですが、今回は任意の配置位置にタブを設定する方法を学びます。

まず、「タブ」の説明をする上で必要になりますので、[表示]タブ [表示]グループの [ルーラー]にチェックを入れましょう。
これで、編集エリアの上部と左側にルーラーが表示されます。

そして、予備知識として「タブ」にはいくつかの種類があることを知っておいてください。
上部ルーラーの左端に「L」字のようなボタンがありますね。
これを押すたびにボタンの形状が変わります。
「L」が「左揃えタブ」、以降「中央揃えタブ」、「右揃えタブ」、「小数点揃えタブ」、「縦棒タブ」、そして「1行目のインデント」、「ぶら下げインデント」、さらに押すと「左揃えタブ」に戻ります。
最後の 2つのインデントについては回を改めて説明する予定で、今回は 5つのタブ、特には一番多用される「左揃えタブ」、「右揃えタブ」を中心にご紹介します。

上図の例では、最初の都県名はその行の左端から単純に入力し、続く人口や世帯数を入力するときに、「右揃えタブ」に変更した上でルーラー下縁の適当な位置をクリックし「右揃えタブ」マークを付与します。
そして、キーボードの「Tab」キーを押してカーソルが「右揃えタブ」マークの位置に来たら人口や世帯数を入力します。
(図中の赤線は配置を分かりやすくするために後から付記しました。)

1行目の行末で「Enter」して段落改行すると、続く 2行目にもこれらのタブマークが同じ位置に配置されます。
あるいは、タブマークを設定した段落を選択し、[ホーム]-[クリップボード]-[書式のコピー/貼り付け]をクリック、その後 別の段落をクリックするとその段落にも同じ位置にタブマークが配置されます。

ちなみに、これらのタブマークはマウスで左右にドラッグしてその配置位置を変更でき、不要であればマウスで下方にドラッグして削除できます。
そのため、取り敢えず各項目を入力後、その配置を変更したければ、対象とする段落を選択して、タブマークを左右にドラッグして調整することができます。

次に、この設定をダイアログボックスでやってみます。

例えば 1行目を選択し、[ホーム]-[段落]グループの右下 [段落の設定]をクリックして「段落」ダイアログを開きます。
その左下にある「タブ設定」ボタンをクリックすると「タブとリーダー」ダイアログが現れます。(下図)

 

この段落には上図のように 2つの「右揃えタブ」マークを設定していますので、「タブ位置」欄には「11.48字」「20.25字」の 2つが表示されています。
例えば、「11.48字」の位置を「12字」の位置に変更したければ、「11.48字」を選択し「クリア」ボタンを押し、「タブ位置」欄に残る「20.25字」が表示されたら、そこを「12字」に変更し「設定」ボタンを押します。

先に「タブ位置」欄の「11.48字」を「12字」に変更し「設定」ボタンを押し、リスト上の「11.48字」を選択し「クリア」ボタンを押して削除しても同じ結果になります。

また、このダイアログの中段「配置」では、5種類のタブが選択できるので、現在の「右揃え」から他の種類のタブに変更することができます。

最下段の「リーダー」は、個々の項目の間に点線などで埋めるものです。
例えば、1つめのタブ位置「11.48字」を選択し、リーダーとして (4)の下線を選択、さらに 2つめのタブ位置「20.25字」を選択し、リーダー (3)の破線を選択して「OK」とすると、下図のように表示されます。

 

「リーダー」は、目次のように項目とページ数との間が少し開いているときに使用すると、より見やすくなります。