先の「Power Automate Desktop(2)」でお話ししましたように、PADのフローを作る方法には

  • Webレコーダー
  • デスクトップレコーダー
  • フローデザイナー

があります。
今回は「フローデザイナー」を使ってみます。

前回同様に、PADを起動し、「+ 新しいフロー」を押し、適当なフロー名を付け、「フローデザイナー」画面を開きます。(下図)

 

この画面の左側に多数のアクションが並んでいます。
項目の左端にある「>」をクリックすると、その中に含まれるアクションが現れます。

例えば「Excel」に含まれるアクションを見てみると、下図のようになります。

 

「Excelの起動」で Excelブックを開き、「Excelワークシートから読み取り」でシート上のセル(セル範囲)からデータを読み取り‥‥という具合に、必要なアクションを「フローデザイナー」の中央のエリアにドラッグ&ドロップします。
例えば「Excelの起動」をドロップすると、下図のようにそのアクションに必要なパラメータを設定できる画面が現れます。

 

実行しようとするアクションを次々とドロップしていきます。
「Excelの起動」と「Excelワークシートから読み取り」をドロップした段階で、フローデザイナーでは下図のように表示されています。

 

各アクションの左端には番号が振られ、実行の順序を表しています。
アクションはドラッグしてその実行順序を替えたり、右端の「…」から「編集」などの操作ができます。

また、フローデザイナーの右側には変数一覧が表示され、これも変数名を変更したり、どこで使われているか調べることができます。
この 2つのアクションだけでは殆ど意味を成しませんが、実行ボタン「▷」を押して実行させてみると、フロー変数のところに読み取られたデータが表示されます。

シーケンシャルなフローだけでなく、「条件」「ループ」「遅延」なども揃っていますので、何度も繰り返して実行するアクションなども効率よく書けます。

また、エラーが起きたときに、そのアクションで停止し、概略ながらエラーの内容を表示してくれます。
さらに、簡単ながらブレークポイントを設定したりステップ実行もできます。
ステップ実行させて、上記のフロー変数をチェックしていけばよろしいです。

ただし、多数のアクションが用意されていますが、すべてが揃っているわけではありません。
例えば「Word」や「PowerPoint」に関するアクションは現時点では備わっていません。

今回は例題を示していませんが、簡単なフローから始めて次第に慣れていってください。
手作業でしていた作業工程を分解し、それらを“アクション”の並びで表現していくわけですが、さほど難解なものではありません。
もちろん、突っ込みどころがないわけではありませんが、身の回りの繰り返し作業をこれに置き換えることで効率アップに繋げることができると思います。