こんにちは、企業制服コンサルタント福島です。
たびたび議論されることのある「制服の必要性」
男女均等雇用法の施行にともなう女子社員の制服の廃止や
コスト削減のための企業制服を廃止などを経て、
現在、制服を採用している企業などでは、
「昔から制服があるけど、本当に必要なのだろうか?」
「もしかしたら、無駄遣いとしているだけなのだろうか?」
と、疑問に思う方も増えていることと思います。
私がユニフォームプロデューサーとして認定を受けている
内閣府認定 公益財団法人「日本ユニフォームセンター」では
一般的に制服(ユニフォーム)の必要性の根拠として
以下の5つのユニフォームの効用をあげています。
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1.働く意識が生じ、プライベートと区別がつく
2.職業を象徴する結果、職業に対しプライドが抱ける
3.自前の衣服が汚れたり傷んだりしないため、働きやすい
4.顧客と区別がつく
5.アイデンティティー、仲間意識、連帯感が持てる
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どれも制服の重要な役割であり効用ですが、
実は意外に見落としがちなのが、1の「プライベートとの区別」
そして、この「プライベートとの切り替え」こそが企業の生産性を
上げ、社員の精神的な健康を守るために非常に重要な要素なのです。
今の日本は集約型労働が極端に減少し、ほとんどの企業が競争を
強いられ、従来ではホスピタリティとは無縁だった業種までが
サービス業化を迫られています。
簡単に言うと、笑顔や挨拶なんてどうでも良かった業種でも
そういったことが求められる時代になったということ。
しかし、コミュニケーションが得意な人もいれば、苦手な人も
いるわけですし、みんながみんな、サービス業化できるとは限りません。
その結果、社員はどうしても職場で仕事バージョンの自分を
「演じること」になります。
実はここがポイントで、私はこの「演じること」の手助けをするものが
企業制服の最大の役割であり、効用だと考えているのです。
「演じること」=「なりきること」で、就業時間中はしっかりと
会社の理念に沿った「スタッフ」を演じ、そして就業時間が終われば
また、もとに自分にすぐに戻ることができる。
これこそが企業と社員双方にとって制服を着る最大の効用だと
言えるのではないでしょうか。
仕事とプライベートの切り替えがうまくいかないと
仕事ではプライベートを引きずってしまい、
プライベートでは仕事をひきずってしまいます。そうなると就業時間中になりきることができなかったり
なりきれたとしても、それを私生活にまでひきずってしまう恐れがあり、
精神的にリラックスをする時間がとれなくなってしまいます。
プロ野球選手だって、24時間野球ばかりやっていたら
気が滅入ってしまいますし、プライベートが充実しているからこそ
良いプレイができるのと一緒です。
つまり企業制服は社員が良いプライベートを過ごすための
「切り替えスイッチ」であり、上手く切り替えることで
仕事の生産性も向上する、「演じるための装い」と言えるのです。
また、仕事にのめり込む人ほどかかりやすいと言われている
「うつ病」などの精神疾患に対する予防策としても、仕事と
プライベートの切り替えは今後ますます重要になると思われます。
どうも社員の生産性が上がらない、とお嘆きの企業の経営者はもちろん、
企業の制服担当者も「切り替えスイッチ」としての
制服の必要性を一度考えてみてはいかがでしょうか。
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