アルゴ (2012年) | 大手町映画館

大手町映画館

どんなにつまらぬ映画にも 必ず光る何かがある
その光こそが 日本の映画界には無い
ハリウッドの映画づくりに対する情熱
ハリウッドの情熱に触れるコトができれば 心が自然と豊かになる

監督/出演 ベン・アフレック
製作 ジョージ・クルーニー

ご存知、本年度アカデミー作品賞、脚色賞、編集賞受賞の実話が元のお話。

1979年イラン革命真っただ中、イスラム過激派集団がテヘランのアメリカ大使館を占領し、52人の外交官が人質に捕えられた。6人の職員が抜け出すことに成功し、カナダ大使館へ逃げ込む。
CIAがその6人を救出するために架空の映画をでっち上げ、6人をカナダの映画製作スタッフに偽装させて出国する作戦を打ち出す…


ダメでした…

実話だから脚本に関しては別に何も言うことはないし、映像も迫力はある。

前半は、アホらしい作戦を大真面目に演技している役者たちは頑張っていたが、いかんせんベン・アフレック以外のキャラに貫禄がない。それぞれの組織の中枢を担うほどの人物なのに。
大統領補佐官はいてもいなくてもどっちでもいいし何か軽いし、CIA局員はキレる頭がない。映画製作側は下品なだけ。
クレア・デュヴァルが久々に見れたのが良かった。【パラサイト】【17歳のカルテ】好きだったなぁ。

後半の演出がまるでパニック映画。
個人的に【アルマゲドン】みたいなたたみ掛ける窮地の連続の演出が好きではない。
車に乗り込み、キーをまわしてもエンジンがかからない演出は、デロリアンでもう終わり。そのシーンが出てくるだけでもう…
空港での軍との絡みは、モンタージュの出どころがハッキリしないし、そこから連絡あっても電話一本すりゃいいだけ。その電話で連絡あったんだし、人混みを走っていくのは明らかにタイムロス。
その後の追いかける側のドタバタ感ったらもう…

アカデミー監督賞はノミネートすらされてないのがわかる気がする。(授賞式はかなり皮肉ってたが)
前の監督2作品は未見だが、評価はわりと高いみたいなので機会があれば。
本来ベン・アフレックにあまり魅力を感じない。
顔がでかくて、首が前に出ちゃってて、肩幅狭くて、腕が下にいくにつれて広がってる。ネアンデルタール人やクロマニヨン人みたいで…。
声も据わってなくて、変に上ずっちゃってて。
それでも、この映画では唯一しっくりきていた。常に酒飲んでるけど。グレン・リヴェットやマッカラン、どうも甘めのスコッチがお好みらしい。これほど酒のラベルが見える映画もまた珍しい。
実は【そんな彼なら捨てちゃえば?】でかなりいい存在感を出していたので、そろそろ演技には深みが出てきたのだろうか。
今後、演技では注目したい。
猿の惑星とか…。


この6人救出はいいとして、捕えられた52人の方が気になる。400日以上も拘束されていたのだから、こちらの方を映画にすると後世にはいいと思う。
400日以上もどう捕えられていたのか。
もう脚色しまくって、外交官たちだけで脱出を試みたり、イスラム過激派側にバッサームとサディキの関係があったり、シンドラー的な人物を作っちゃうとか。
それでも、ハリウッドが関与した国際事件だから、アカデミーにとっちゃこっちの方がいいのか。
だから作品賞なのか。