TIME/タイム (2011年) | 大手町映画館

大手町映画館

どんなにつまらぬ映画にも 必ず光る何かがある
その光こそが 日本の映画界には無い
ハリウッドの映画づくりに対する情熱
ハリウッドの情熱に触れるコトができれば 心が自然と豊かになる

監督アンドリュー・ニコル
主演ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・サイフリッド

人口肥大で人類が遺伝子操作され25歳で成長が止まり、余命1年の猶予を与えられ、労働賃金は時間で1日ごとに支払われ、物を買うのも時間で支払うという「お金=時間」の世界でのSFスリラー。


企画倒れの作品。
設定は魅力的で、いくらでも面白くなりそうだが脚本が酷い。
アンドリュー・ニコルは脚本畑で育ってきたのに、これは相当に酷い。

わずか1日程度の寿命時間しかないスラム街がベースだけど、そこの住人が住む街の雰囲気がのんき過ぎる。
綺麗に清掃された明るい街で、人も表情柔らかに歩いている。触れただけで寿命が移るんだから、おちおち寝てもいられないだろうに。もっと街が荒れ果てて、殺伐とギスギスした感じの方が絶対にいい。
姿を見ただけで人が逃げていくほどの存在であるギャングものんきで、人を平気で殺す割には、寿命をかけたゲームなんぞ興じている。しかもそのゲームがすっごい貧相…
何世紀も寿命時間のある富裕層が住む街の方はいくらかマシ。こっちはのんびりしてていい。
ただ、スラムと富裕層を結ぶゲートが貧相。いくらでも飛び越せそうな高さ。


個人的にはどの作品でも全く評価してないジャスティン・ティバーレイクが中途半端すぎる。
どこで覚えたんだか銃の扱いは完璧、だけど追われてる身なのに簡単に後ろを取られる。世界をかえようと一人で富裕層乗り込み、100年も賭けたポーカーに勝てるんだが簡単に捕まり、捕まったら成す術なし。でもって後半のあの行為でしょ…。強いんだか弱いんだか、頭良いんだか頭悪いんだか。
思想はあってもノープラン。まったく魅力がない。【ジャンパー】の主人公を思い出した。
まあでも、設定の年頃の男子ってのは、だいたいあんなもんか…

アマンダ・サイフリッドは、佇まいは文句のつけようがないほど優雅で可憐。でも喋るとバカ丸出し。
外の世界を知らない過保護のお嬢さんって感じがよく出ている。
目の肥やし程度。

タイムキーパー役のキリアン・マーフィーは、あんなもんじゃないはずなんだよなぁ。おいしい役どころだっただけに残念。
もっと冷徹にいくか、もっとキレたキャラにするか、どちらかにしてほしかった。
走る姿がちとマヌケ。

アマンダのお父さん役の人が一番しっくりきた。
容姿も落ち着いてるし、大富豪特有の容赦ない決断も過剰な娘愛も、目だけで演技してる。


身体はみんな25歳なので、若者ばかりで映像に画力がない。演技力も中途半端な若い役者ばかりだから、脚本の酷さも相まって学芸会してる感じ。
全体的に説得力がない。

背景を現代じゃなく、別次元のマンガチックにした方が画力出ると思う。