ボーン・レガシー (2012年) | 大手町映画館

大手町映画館

どんなにつまらぬ映画にも 必ず光る何かがある
その光こそが 日本の映画界には無い
ハリウッドの映画づくりに対する情熱
ハリウッドの情熱に触れるコトができれば 心が自然と豊かになる

ボーン・シリーズ第4弾

ジャイソン・ボーンがニューヨークで大暴れしていたころ、CIAの別の計画『アウトカム』作戦が決行されていたお話。
アウトカム作戦とは、CIA工作員を薬の投与による強化兵に仕立て上げる作戦。

ジャイソン・ボーンは存在だけで登場はしてこない。
続きというより、スピンオフな作品。
ジェイソン・ボーン演じるマット・デイモンは、監督のポール・グリングラスが降板したと聞き、
「彼なしではボーンシリーズを撮るのはありえない。」
と、出演辞退。
後任監督に、シリーズの脚本を執筆してきたトニー・ギルロイが選ばれた。
それにともない、新キャラクターを登場させた。訓練兵のボーンに対して今度は、強化兵アーロン。その新キャラクター、アーロン役に、ジェレミー・レナー、共演にレイチェル・ワイズ。


なにも、そこまで似せなくても…というのが率直な感想。
手ブレカメラ、工作員一人vsCIAの構図、同僚に秘密だらけのCIA、巻き込まれる女性、役に立たない地元警察、同工作員の殺し屋、街中鬼ごっこ、カーチェイス。

いかんせん製作費があるもんだから、映像に関しては迫力あり。
トニー・ギルロイも監督として他にいい映画を撮っているんだから、もっとオリジナリティ出して、題名の『ボーン』取っちゃえば良かったのに。
いや、『ボーン』がなきゃ、映画自体が破綻してしまうか…。
いずれにせよ、『ボーン』の名を汚した感は否めない。

ジェレミーレナーは、アクションのキレはある。ハリウッドもいよいよ彼を本気で使いだした。
ただ、ジェイソンほどのスーパー感はない。ジェイソンは、逃亡・攻撃展開するにも知的な部分が前面に出ていたけれど、アーロンは深く考えず一直線に対象向かっていく感じ。でもこれは、ジェレミー・レナーがそうしてるんじゃなくて、演出の問題か。
新キャラとして、実直な性格にしたかったんだろうか。

レイチェル・ワイズ。いい。シリーズ一番のヒロイン。
凄く若く見えた。撮影当初40歳を超えてるあたりなのに、28~32歳くらいに見える。衝撃の出世役エブリンのときよりも若く見えた。(あばたもえくぼ)
ハリウッドのアクション映画に登場する女優の正装は、やっぱりタンクトップでなきゃね。

CIA作戦責任者に、エドワード・ノートン。
存在感はさすがのものだけど、やっぱり演出の問題なのか、会議のシーンでテンポダウンする。作戦名がいっぱい出てきて理解するのに時間がかかるのが会議の冗長さを出してしまった感じがする。
もっとカットを多くして、一つの会議シーンを少しずつ短くすれば、アクション映画としてのテンポが保たれたのではないだろうか。

殺し屋のアジアン。最凶なはずなんだけど、画に描いたような悪人ヒゲ、ヒョロヒョロ、仁義映画で一番最初に殺されちゃうような風体で、完全に出オチ。
最後までどこが強いのかわからなかった。
やっぱり演出の問題だろう。

オオカミ。まんまCGで、最後気の毒。

無人機プレデター。これこそが現代の最凶兵器なはずなのに、ライフルで撃墜って…


多くに演出側の問題が露呈してしまっている。
ファンも多く、話題性が高い作品なのわかってるんだから、もっともっとしっかり作ってほしかった。

どうやら『アーロン・シリーズ』として今後も制作していくようだから、感じとしてはジェイソンとアーロンで手を組みCIAをブッつぶす!的なにおいがするけれども、いっそのことジェイソンvsアーロンを期待する。


アーロンが解毒ウイルスを手に入れようと組織の中枢に入り込み、銃撃戦の末に研究室を占拠した瞬間、電話が鳴る。
「そのウイルスは未完成だ。右にいるその女に血清してもらえ。」

ウィーン  ウィーン  ウィーン  ウィーン…