キリング・ショット (2011年) | 大手町映画館

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ブルース・ウィルス フォレスト・ウィテカー主演のB級映画。
自主製作ながらブルース・ウィルスがその脚本に惚れ込み出演を決定。

ヤクの売人の三人娘が、いつもと違う仕事をボスから頼まれ、そこで巻き込まれるひと騒動。


タランティーノ映画っぽい作り。つーか、オマージュというレベルでなく、完全なパクリ。
ノー天気娘、黒人ヒットマン、保安官、変人、与太話、時系列、カット割り、音楽挿入、画ヅラ。タランティーノお決まりのパターンを出してくるが、すべてが中途半端。
おそらくタランティーノが大好きで、そんな映画を撮りたいと思っていたんだろうけど、そこでブルース・ウィルスとかフォレスト・ウィテカーみたいな大物使っちゃダメ。大物使うことで世間からの注目度が上がり、作りの粗悪さを露呈してしまう。もっと無名の俳優使って、俳優が俳優のモノマネさせちゃえばB級映画として面白いのに…。
もちろん、真似ているだけのオリジナル作品なんだって言われたとして観ていても、いちいち差し込むタランティーノっぽさが余計思い出させて邪魔になる。
それでいてテンポが悪いもんだから質が悪い。
三人が銃を構え対峙するシーンがハイライトなんだろうけど、緊迫感はいいとしても冗長すぎる。今までのテンポが台無し。だったら、その前ももっと入り込んで作るべき。三人娘の関係性とか、フォレスト・ウィテカーの仕事ぶりとか、ブルース・ウィルスの狂乱さとかを、もっと見せてもいい。
与太話も邪魔。与太話になってない。普通に、置かれてる状況・これからの展開を例え話で与太話風にしてるだけ。

三人娘もいまいち魅力的じゃないんだよなぁ。
カッコよくない。スリ能力だけでマフィアのボス手玉に取るようなこと言ってもねぇ。
シルバーのBM3シリーズが似合わない。動きが小さい。服が田舎くさい。
フォレスト・フィテカーと車を交換して、もっと身振り手振りを大きく、ときには奇声を上げ、顔をくしゃっとして笑い、銃向けられたらもっと涙を浮かべる表情をし、ドヤ顔は3秒かけて作らないと。

フォレスト・ウィテカーは巧かったと思う。
顔の角度最高。サイレンサーをつけるときの目つきなんてゾッとしたし、「3つ数えたら一斉におじさんの名前を言え」や、銃を構えてる人の前でいきなり陽気に踊りだす、など怪演。

ブルース・ウィルスはぁ…、あれでいいんじゃないんでしょうかね…。
老けこんだ役どころなんだろうから、顔のシミ・シワなんかもあれでいいんでしょう。ただ、あの顔の老け込みにしては背骨が曲がってないし、あんなスーツを着ちゃうくらいのマフィアのボスって、もっと隆々しい艶やかな肌してるかなぁと。
ピーカンナッツは、たしかにクルミよりかはおいしい。日本じゃあまり手に入らないし、ビックリするくらい高いけど。


被写体を脇に寄せ、背景に奥行きを出してるカメラの構図に未来を感じたので、次回作に期待したい。
サミュエル・L・ジャクソン、マイケル・マドセン、ユマ・サーマンあたりを使って。