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#6 "アザラシ"

#6 "アザラシ"


はい、来ましたね。アンチェインはここまで来たかという感じです。

曲は谷浩彰!!久々の登場ですね!!

とてもまっすぐなメロディーはメンバー間でも人気です。このメロディーを惜しむことなく全開解放でいくには、このアレンジです!!
考えてみればここまでアコースティックな曲がアルバムに入るのは初めてのことです。
ある意味、このアルバムを象徴している曲だと思います。

今回のテーマの一つに、リラックス(脱力)というのがありました。力を抜くことで、緊張感の緩急をつける狙いです。
そして想像力!!
想像力は脱力から生まれるのです。
例えば、メロディーが生まれるのはどんなときか?
人によってもちろん違うんでしょうけど、僕の場合、シャワーを浴びているとき、自転車に乗っているとき、そして「もうだめだ」と、一瞬あきらめたときです。
おもろいもんで、どれもリラックスなんですよね。
大阪時代、僕の曲作りの方法は、まず自転車で旅に出ることでした。

曲作りだけじゃなく、喋るとき、歌うとき、スポーツをするとき、551があるとき、リラックスがいい結果をもたらしてくれることがあるでしょう。
リラックス、まあようするに楽しめばリラックスできると思うのです。

そこで僕は、ふざけることにしたんです。まじめに。
普段から緊張しいの堅物野郎の僕は、「リラックスしよう」なんて思ったくらいじゃリラックスできないんです。
「ふざける」くらいやんないと、頭は柔らかくなりません。

この曲を聴いてまず夏の海を思い浮かべました。その思い出の中には、プカプカ、波打ち際をプカプカ浮いているデブがいました。僕はそれを見て思うのです。

「あぁ、アザラシ。。。」

トドでもなく、アシカでもない、それはアザラシでした。
そのアザラシを見てまた思うのです。

「。。。自由が、、、ここにある。。。」

デブは自由でした。

本当にくだらない、なんの意味もない、青春のわずかな一瞬でしかないこの思い出ですが、僕の大切な人生の一枚の写真なんです。

一つの壁を壊した大きな大きな一曲と言えるでしょう。

アンチェインはアンチェインに一歩近づいたのでした。

谷川マスオ

#5 "My Bicycle"

#5 "My Bicycle"


ご一聴していただければわかるとおり、これはラブソングですね。
哀しくて、悲しくて、笑ってしまうほどです。

人を愛することと、自転車を愛することに一体どれだけの差異があろうか。

そう、僕はあいつをあんなにも愛していたのに。。。


あいつら(自転車)は心ない人間たちに弄ばれる運命にあるのだ。

あらゆる手段を使って不定期にあいつら(自転車)を誘拐(撤去)し、隣国へ売り飛ばすのだ。

それだけではない。口(カゴ)にゴミを放り込まれたり、足の爪を剥がされたり(タイヤをパンクさせられたり)、無理矢理に服を脱がされ(鍵を壊され)、上に乗られることだってある。

中でも1番無惨なのは、首を切られて惨殺される(サドルを抜かれる)ことだ。
あれは、、、切ない。。。


僕はただ、あいつに乗りたかっただけなのに。
あいつの上に乗りたかっただけなのに。

あぁっ。。。あいつに乗りたいっ!!


さて、今回の作品の特徴としてあげられる一つとして、リズム隊の横ノリグルーヴがありんす。
「I AM THE SUN」もそうだが、この曲は特にリズム隊(ベースとドラム)がグルーヴを作っているのです。

基本のビートがほんの少しシャッフル気味になっていて、(いわゆるちょいハネ)心地がいいです!
このくらいのテンポの曲だと、この辺のグルーヴが非常に重要になってきます。
グルーヴという目に見えない、なんとも曖昧な、正体不明のくくり。これはかなりの曲者です。
これをいかに自分たちのものにするか!これからのアンチェインにも大きく関わってくることでしょう。

今回はベース谷浩彰がその辺がむばりむぁした!!

グルーヴマスターへの第一歩を踏み出した感じでしょうか!
ビートをうねらします。今作はプロデューサーさんを初めて迎え、その人がベーシストでもあるということで、「ツボ」を押さえたフレーズがニクイんですよね!!
いつもより増して実は活躍している谷(神)にも注目です!!!


谷川マスオ

#4 "I AM THE SUN"

#4 "I AM THE SUN"



夏場は、得てしてこうゆう男たちが増えてくるものです。娘さんがた、お気をつけになってください。

しかしながら、夏というものは人を解放的にするのも事実!

たまにはノリで男どもの相手もしてやってください。



さてこの曲はこのアルバムの中で一番の、なんとも面白い展開をしていきます。やはりその肝はリズムでしょう。

ド頭、そしてサビでも登場するリフ、セクションAのタッチワウギター、セクションBでは16分のミュートフレーズ。

これらの軸となるリズムに合わせるように、セクションごとに少しずつグルーヴが変化していきます。そしてサビで転調!実際にはイントロのキーに戻ってくる形ですね。

このサビのコード進行もあんまり使わない感じの流れです。



ⅠMaj → Ⅰ#Maj → Ⅰ#Maj → ⅠMaj



トニックのすぐ隣のメジャーコードへ行って、また戻ってくるという循環です。ちなみにセクションAはこの進行を違うキーでさらにテンションをつけて演奏しています。

Ⅰ#Majというのは、まあいわゆるドミナントⅤ7thの代理コード的な感じですね。あれっサブドミナントマイナーⅣm7の代理だったかな。

スケールでいうと、リディアンb7thとかが合いそうですね。

とてもマニアックですが、とりあえずそうゆう仕組みになっています。難しそうですが、そんなに難しいことではないと思います。

小学校のとき、起立!礼!着席!をピアノに合わせてやったことがあるでしょう?あのジャーン、ジャーン、ジャーンと仕組みは一緒です。

あのころは日直のやつがわざと、礼!をやらずに、着席!って言っちゃうってゆうボケが一瞬だけ流行りましたねぇ。

とまあ、その仕組みを利用してさらに応用です。さきほどの進行からコードを一個取っちゃいます。すると、



ⅠMaj →Ⅰ#Maj →Ⅰ#Maj



となりますね。後半はこの3小節を一塊りとして繰り返していくわけです。するとどうなるかというと。まあ聴いてもらったほうがわかりやすいですが、トニックに戻って落ち着いたときにはすでに次の塊りが始まっているのです。

なので聴いた感じ、少し「おやっ?」となります。そしてその中でメンバーがだんだん暴れだしてくると、なんだか焦燥感というか、加速してゆく感じが出てきます。夏の短さに焦っているのか?はたまた、娘たちとの戯れがヒートアップしてきて、色んなとこがヒートアップしてきたのか?どちらにせよ。



アツが夏い。





谷川