鹿笛 宇江敏勝民俗伝奇小説集3 | うみねこ島 ベストセラー以外の本を読みたい人のために

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ベストセラーやポピュラーな本もいいけど、ちょっとつまらない、物足りない、
という人もいるでしょう。

このブログは、中世ファンタジーでなくても、魅力あるヒーローは作れることが実感できる
「黒ねこサンゴロウ」シリーズをみなさんに紹介するために開いております。

鹿笛 宇江敏勝民俗伝奇小説集3

 

宇江敏勝民俗伝奇小説集の3番目。

8年前にこのシリーズの1、2、5を読み、3、4も買ったのだが

シリーズを読み終わるのがもったいなくて積ん読していたら

こんなにあいだが開いてしまった。

 

というわけで、久々に読んだがやはりいい。

とくに短い3編の「幻想話」は

大げさでないコンパクトさが光っている。

 

残り3編は明治後期あたりの紀伊半島(と九州)の暮らしを

書き残したもの、という感じだが、

最後の「金色の耀よう木」は小説仕立てで

読後感がイイ。

 

シリーズの2番目『幽鬼伝』

5番目『黄金色の夜』

 

で、ふと発行元の新宿書房を調べたら、

2023年10月に閉業しているではないか。

しかも、このシリーズは2016年以降、5冊(6~10)がさらに刊行されていた。

在庫を引き受けてくれた「港の人」という出版社から

あわてて買ったよ。

 

これでしばらくは楽しめそうだ。