鹿笛 宇江敏勝民俗伝奇小説集3
宇江敏勝民俗伝奇小説集の3番目。
8年前にこのシリーズの1、2、5を読み、3、4も買ったのだが
シリーズを読み終わるのがもったいなくて積ん読していたら
こんなにあいだが開いてしまった。
というわけで、久々に読んだがやはりいい。
とくに短い3編の「幻想話」は
大げさでないコンパクトさが光っている。
残り3編は明治後期あたりの紀伊半島(と九州)の暮らしを
書き残したもの、という感じだが、
最後の「金色の耀よう木」は小説仕立てで
読後感がイイ。
シリーズの2番目『幽鬼伝』
https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12168734051.html
5番目『黄金色の夜』
https://ameblo.jp/uminekojima/entry-12120460948.html
で、ふと発行元の新宿書房を調べたら、
2023年10月に閉業しているではないか。
しかも、このシリーズは2016年以降、5冊(6~10)がさらに刊行されていた。
在庫を引き受けてくれた「港の人」という出版社から
あわてて買ったよ。
これでしばらくは楽しめそうだ。