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土佐國総社に続いて訪れたのは「土佐国一宮 土佐神社」です。


社号標 「土佐國一ノ宮」 「國幣中社土佐神社」
↑の社号標の石は、かつて周辺に
存在していた「一宮古墳群」の2号墳
(一宮大塚古墳)の天井石の一つとの事。


土佐神社
御祭神 味鋤高彦根神(一言主神)
雄略天王(五世紀後半)時代の創建で土佐の総鎮守である。
現在の社殿は元亀元年(1570)に長宗我部元親が再建したものであり、鼓楼、楼門は山内忠義(二代藩主)が建立、再建したものである。
本殿、幣殿、拝殿は明治二十七年(1904)に、鼓楼は昭和九年(1934)に、楼門は昭和五十七年(1982)に国の重要文化財に指定されている。
大祭である「しなね祭」は、毎年八月二十四、二十五日に行われ、多くの参詣人で賑わっている。 -案内板より

楼門(神光門)国の重要文化財
(素木造、桁行三間 梁間二間で屋根は入母屋造 銅板葺)
寛永八年(1631)土佐藩第2代藩主 山内忠義 造営

ここ土佐神社では「茅の輪」ではなく「杉の切株」で、お祓いのようです。


輪抜け祓所
この杉の切り株は、本殿西北方の御神木(樹齢八百年程の杉の大木が倒木の恐れ)を伐採。 その杉の木霊を忍び根元の部分を奉斎したものです。
輪をくぐることにより心身が清められ、大木の長寿やたくましさを授かる御神徳がございます。 -案内板より

切株をくぐり、拝殿へ。

御由緒
土佐神社の創祀については、明らかでありませんが、境内東北方の礫石と呼ばれる自然石を磐座として祭祀したものと考えられ、古代に遡ると言われています。延喜の制が布告された平安時代、醍醐天皇の御代には式内大社に列せられ都佐坐神社と称され、特に皇室の崇敬あつく勅使の参向もしばしばあり、朱雀天皇の御代天慶三(940)年には、神階を正一位に進ませられています。鎌倉時代初頭には神仏習合時代に入り、土佐国総鎮守一宮とされました。当社・神宮寺・善楽寺にて一宮を形成、土佐高賀茂大明神と称えられました。室町時代には、武門の崇敬あつく、正親天皇の御代元亀元(1570)年には、長宗我部元親が、本殿、幣殿、拝殿を再興、安土桃山時代後陽成天皇の御代慶長六(1601)年には、山内一豊封をこの地に享けると共に以前の社領を免許し、二代忠義に至って摂社、末社を始め、鳥居、楼門、鼓楼を増築して、土佐の国最上の祈願所としました。明治元年、神仏分離令により、永年続いた神仏習合時代が終わり、明治四年には土佐神社と改称、社格を国幣中社に列しました。戦後、昭和二十一(1946)年官国幣社の制度が廃止され、現在では神社本庁の別表神社とされています。-土佐神社公式Webより


当神社の社殿は、永禄六年(一五六三年)に戦火によって焼失しましたが、長宗我部元親公が四国平定を祈願し、元亀元年(一五七〇年)に再興造営されました。
社殿の特徴は入りトンボ様式といわれ、トンボが羽根を広げ、尾を突き出したような拝殿に幣殿が頭部のようにつながり、本殿に入るという独特の形式を持ち、参道入り口の楼門(昔の仁王門)、社殿前の鼓楼(昔の鐘楼)を合わせて、重量文化財に指定されています。 -案内板より

本殿前に建つ幣殿と拝殿は上から見ると「十」字形を成しており、
土佐神社独特の、本殿を頭としたトンボ(蜻蛉)が飛び込む形を表す
「入蜻蛉(いりとんぼ)」形式の社殿

拝殿ないの狛犬(宮獅子)-備前焼-
( 阿・慶応二丙寅年(1866) 木村新七良貞清造
吽・平成二十三年(2011)一月十五日 播磨姫路住 安川清泉造)

御祭神
●味鋤高彦根神(あじすきたかひこねのかみ)
●一言主神(ひとことぬしのかみ)
『日本書紀』の天武天皇四(675)年三月二日の条に「土左大神、神刀一口を以て、天皇に進る」とあり、また朱鳥元(686)年の八月十三日の条に「秦忌寸石勝を遣わして、幣を土左大神に奉る」とあり、祭神は土左大神とされていますが、『土佐国風土記』逸文には「‥土左の高賀茂の大社あり、其の神のみ名を一言主尊と為す。其のみ祖は詳かならず。一説に日へらく、大穴六道尊のみ子、味鋤高彦根尊なりといへり。」とあり、祭神の変化がみられ、祭神を一言主尊と味鋤高彦根尊としています。この二柱の祭神は、古来より賀茂氏により大和葛城の里にて厚く仰ぎ祀られる神であり、大和の賀茂氏または、その同族が土佐の国造に任ぜられたことなどより、当地に祀られたものと伝えられています。 -土佐神社公式Webより

本殿 国の重要文化財
(桁行五間 梁間四間、一重で前面中央三間に向拝一間を付す。
屋根は入母屋造、柿葺。外面は全体に極彩色で彩られ随所に彫刻が
施されており、本殿内部は内陣・外陣に分かれている。)
つづく
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