2024年6月24日(月)の記事『新ウィーン学派の現代音楽の楽譜とドブリンガー楽譜 (Musikverlag Doblinger)』にも書きましたが、私が当時交際していたシュテファン・トゥルンマー氏(Stefan Tummer)から学んだことは現代音楽についてだけではなく料理もそうでした。それから、ウィーン市内にあるタイピングクラスに1年間シュテファンと共に通っていたお陰でキーボードを打つタイピングもかなり速くなりました。シュテファンには感謝したいです。
そして、懐かしい昔のことを考えながらシュテファンが教えてくれたアプフェル・シュトゥルーデルを久しぶりに焼きました。
シュタイヤ―マルク州のブルック・アン・デア・ムーア町(Bruck an der Mur)で生まれ育ったシュテファンがウィーン大学に入学する前に一人暮らしを始めることになるということで、シュテファンが高校生の頃に祖母のエミリアさんから料理を学んでいました。そのレパートリーの1つが、このアプフェル・シュトゥルーデルでした。
それでも、私なりに繰り返し練習することによって生地を薄く伸ばすことができるようになり、シュテファンが教えてくれたシュトゥルーデルよりも完成度が高いと思います。あれから、今日までの30年間に何回も練習しましたからね。
パイ生地ほど薄くはないものの、いい感じでフィロ生地を薄く伸ばせたのではないかと思います。やっぱり、どうしてもリンゴの水分を吸って中心部のフィロ生地がふやけてしまうのが残念です。
そもそもユーラシア大陸って地続きなので、アプフェル・シュトゥルーデルもトルコ料理のブレクの仲間なんだと思います。
一応、こんな感じでパリッと感を表現しました。
ベランダで育てているミント葉も飾りとして添えておきました。
こちらのYOUTUBE動画では、ハンガリー人女性たちがハンガリー式シュトゥルーデルの作り方を教えて下さっています。
※ 因みに、ハンガリー式シュトゥルーデルの方は具材をフィロ生地に全体的にばら撒きます。オーストリア式シュトルーデルの方は巻き寿司のように最初の巻き始めの部分に具材をおいてからフィロ生地を巻き上げます。
こちらが、オーストリア式シュトルーデルのYOUTUBE動画になります。
フィロ生地を練る際にホームベーカリーで練り上げましたが、今回はかなり薄く広く伸ばしたかったので練り上げた後に冷蔵庫で丸1日寝かせました。
ラムレーズンを作る際に使ったラム酒です。これを買ったのが2010年頃だと思いますが、個人的には飲酒をしないので減らないですね。
このラムレーズンは、乾燥させたレーズンにラム酒適量を振りかけてから電子レンジでチンしました。それを冷蔵庫で丸1日寝かせました。
最近、青森県では夏シーズンでもリンゴを収穫できるんですかね?・・・とはいっても、リンゴは1年中で回っていますが。
やっぱり、かなり糖度が低かったです。生で食べて分かりました。
かなり量が多いように思いましたが、これで丁度良かったです。
それを薄く伸ばして広げるとこんな感じになりました。ちょっと角っこが破けてしまいましたが、フィロ生地を巻き上げれば大丈夫です。
そして、パイ生地のようにパリッとさせる為に全体的に米油(溶かしバターでも)を塗っておきます。
フィロ生地を薄く伸ばした端っこの部分って生地が分厚いのでカットしてしまいます。
今回のシュトルーデルではハンガリー式なので全体的に具材をばら撒きました。
その具材というのが、リンゴ、ラムレーズン、砂糖、砕いたビスケット(クランブル)、シナモン粉です。
業務スーパーで売られていたスペイン産のビスケットの食べ残しを砕きました。
リンゴの水分を吸わせる役割をするビスケットなので、こんな感じの粗めがいいでしょう。
テーブルの上に敷いたプラスチック製ラップを手前に引きながら巻き寿司のように巻き上げます。
最後の巻き終わりにはプラスチック製ラップも手前に引いてから、
お皿で切り分けます。お皿を使うと自動的に切り口がパックされて閉じます。
シュトルーデルの表面に米油(溶かしバターでも)を塗り、250度のオーブンで1時間ほど焼きます。
表面をパリッとさせる為に3回ほどオーブンから取り出して米油を塗り、オーブンに戻して焼くことを繰り返しました。
こんな感じで仕上げに粉砂糖を振りかけて出来上がりです。