（画像提供：Wolkenbruchs wunderliche Reise in die Arme einer Schickse）
２０２３年1０月２７日（金）に投稿した記事「イスラエルが言う「人間の姿をした動物（ゴイム）」って何なの？」では何故ユダヤ人たちが異教徒のこと、特にイスラム教徒のことを「人間の姿をした動物（ゴイム」と呼ぶのかについてお伝えしましたが、今回は改めて異教徒の女性たちがアシュケナージ系超正統派ユダヤ教徒の間で軽蔑的に「シクサ」と呼ばれていることについてお話したいと思います。一応、これは現代ではなく中世時代から戦前までのことをご理解して頂けると幸いです。だから、ここで付け加えておきますが、現在のガザ地区で暮らすイスラム教徒の女性たちが「シクサ」だからイスラエル軍が軽々しく虐殺しているということとは無関係であろうということをお伝えしておきたいです。
一応、日本語版のWIKIにも書かれてありましたのでご紹介します。ご興味がおありの方は以下の続きをWIKI [シクサ（ユダヤ教）] でお読み下さい。
このWIKIの説明文の中に「ラビは彼女を、異教徒との結婚を通した、ユダヤ教の存続に対する脅威と考える。ユダヤ人の親たちは、彼女が自分たちの息子を誘惑し、家族と信仰から引き離してキモイしまうのではないかと恐れ、ユダヤ人の男たちは彼女の性的なり社交的欲望に幻想を膨らませる。」とあります。
しかし、個人的な意見として言えば、キリスト教徒の女性たちの言い分を代弁すると、あの背が低いチンチクリンで目の細くて天然パーマの頭の悪そうな超正統派ユダヤ教徒の男性たちに対して特に性的な魅力を感じていないばかりか、ある意味では男性の部類として扱っていないにもかかわらず、当時の超正統派ユダヤ教徒の男性たちがキリスト教徒の女性たちを「シクサ」と呼んで警戒していたのであれば、その超正統派ユダヤ教徒の男性たちの「自分は「キリスト教徒の女性に）モテるんだ！」という何の根拠のない思い込みと自信はどこから来たのか？ということになります。それを言うならば、当時の超正統派ユダヤ教徒の男性たちにはエロトマニア（クレランボー症候群）という精神疾患があり、自分たちがキリスト教徒の女性たちが金髪でスタイルが良いから憧れている、又は、好きだという感覚を勘違いして「キリスト教徒の女性たちが我々を誘惑している」と捉えていたのかも知れません。実際には、キリスト教徒の女性たちが超正統派ユダヤ教徒の男性なんて「マジ勘弁！」と思っていてもです。
（画像提供：ドイツ国営放送ZDF - Voellig Meschugge）
そして、売り言葉に買い言葉と世間で言われているように、軽蔑的に「シクサ」と呼ばれた当時のキリスト教徒の女性たちはそのような頭の可笑しい超正統派ユダヤ教徒の男性たちを「メシュ―ゲ（meschugge）」と呼んでバカにしていました。その「メシュ―ゲ（meschugge）」の意味は「キチガイ」です。まるで「オマエら、モテないくせに思い込みの激しいクズだな！」と倍返しで罵倒しているようです。
この「メシュ―ゲ（meschugge）」というドイツ語を知ったのは今から約２０年前のことでした。私のドイツ人の友人がユダヤ人のことを冗談で「メシュ―ゲ」と呼んだ時でした。しかし、これはドイツ語っぽくないなと思い恩師である赤尾光春教授にメールを送信し質問したところ、そもそもの「メシュ―ゲ（meschugge）」の意味はヘブライ語の「משוגע (m'shugá, "crazy")」に由来すると教えて下さいました。
（画像提供：Langenscheidt - meschugge）
しかし、全てのユダヤ教徒たちが異教徒の女性たちを軽蔑的に「シクサ」と呼んでいる訳ではなく、恐らく主に戦前にホロコーストでユダヤ教徒が虐殺される以前に東ヨーロッパ地域に点在していたユダヤ人村であるシュテットル（ドイツ語のStadt = シュタット、町の意味）で暮らす超正統派ユダヤ教徒たちがキリスト教徒の女性たち（又は、不信仰なキリスト教徒の女性たち）を警戒してそう呼んでいたとのことです。因みに、ドイツでは中世時代からゲットーがあり（最も古いゲット―はベネチア１５１６年のものとのこと）シュテットルとはまた違うようです。
超正統派、又は、正統派のユダヤ教徒の女性たち、既婚者はヘアキャップかかつらを被っています。コンタクトレンズをせずにメガネをかけています。ロングスカートを着用し夏でも七分袖の服を着ています。
(画像提供：5 Jewish women talk about what it means to be Orthodox in Rockland)
こちらのYOUTUBE動画で超正統派ユダヤ教徒の男性たちが水色のワンピースを着ている女性に対して「シクサ」と叫んでいるのがお分かりかと思います。恐らく、ユダヤ教のルールを知らない無宗教の女性である可能性がありますが、彼女が着ている服装から判断しても超正統派ユダヤ教徒の女性でないことは明らかです。