え、透析って何?~今日からわかる腎臓と透析のキホン~ | umetarouのブログ

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いろんなことを綴っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

皆さん、こんにちは!透析室で看護師をしている

うめたろう

です。

 

突然ですが、「透析」って聞いたことありますか?なんだか難しそうなイメージがあるかもしれませんね。でも大丈夫!このブログでは、透析がどんなもので、なぜ必要なのかを、全く知識がない方にもわかりやすく解説していきます。

 

1. 腎臓って、実はすごいヤツ!

私たちの体には、左右に一つずつ、そら豆のような形をした「腎臓」という臓器があります。普段はあまり意識しないかもしれませんが、この腎臓、実はとっても重要な働きをしているんです。

主な働きは以下の3つ。

  • 体のゴミ出し工場🏭: 血液中の不要な老廃物や余分な水分をろ過して、尿として体の外へ排出します。
  • 体内のバランス調整⚖️: 塩分やカリウム、リンなどのミネラルバランスを調整したり、血液を弱アルカリ性に保ったりします。
  • ホルモンを作る司令塔📢: 血圧を調整するホルモンや、血液を作るのを助けるホルモンなど、大切なホルモンを分泌しています。

まさに、体の中のスーパーエンジニア!縁の下の力持ちなんです。

 

2. え?腎臓が壊れちゃうことってあるの?

残念ながら、様々な病気や生活習慣などが原因で、この大切な腎臓の機能が徐々に低下してしまうことがあります。これを「慢性腎臓病(CKD)」といいます。

初期の段階ではほとんど症状がないため、気づきにくいのが怖いところ。しかし、腎臓の機能が低下していくと、体の中に老廃物や余分な水分が溜まってしまい、様々な不調が出てきます。

 

例えば…

  • 疲れやすい、だるい
  • むくみやすい(特に足や顔)
  • 食欲がない、吐き気がする
  • 貧血
  • 血圧が高い

このような症状が出てきた場合は、要注意です。

3. 透析は、もう一つの腎臓

腎臓の機能が著しく低下し、自分の力だけでは体内の老廃物や水分を排泄できなくなった時、その働きを代わりに担うのが「透析」という治療法です。

透析には大きく分けて2つの方法があります。

 

(1) 血液透析(HD)

病院やクリニックの透析室で行う方法です。

  • 仕組み: 血液を体外に取り出し、「ダイアライザー」という特殊なフィルターを通して老廃物や余分な水分を取り除き、きれいになった血液を再び体に戻します。
  • 時間と頻度: 通常、1回あたり4時間程度、週に3回行います。
  • イメージ: 点滴を受けているような感じで、ベッドやリクライニングシートで行います。

(2) 腹膜透析(PD)

自宅などで行うことができる透析方法です。

  • 仕組み: お腹の中に「カテーテル」という細い管を埋め込み、そこから透析液を注入・貯留します。お腹の中の「腹膜」という膜をフィルターとして利用し、老廃物や余分な水分を透析液の中に移動させて排出します。
  • 種類と頻度: 1日に数回、ご自身で透析液を交換する方法(CAPD)や、夜間に機械を使って自動的に透析液を交換する方法(APD)などがあります。
  • イメージ: ご自身のペースに合わせて、生活スタイルを大きく変えずに治療を続けられる可能性があります。

4. 透析って痛いの?生活はどうなるの?

「透析」と聞くと、痛いイメージや、生活が大きく制限されるのではないかと心配になる方もいるかもしれません。

  • 痛みについて: 血液透析の場合、針を刺す時にチクッとした痛みがありますが、それほど強い痛みではありません。腹膜透析の場合は、基本的に痛みは少ないです。
  • 生活について: 透析治療は、確かに時間的な拘束はありますが、多くの方が透析を受けながらも、仕事や趣味など、自分らしい生活を送っています。食事制限や水分制限など、注意すべき点はありますが、医療スタッフがしっかりとサポートします。

5. まずは知ることから

透析は、腎臓の機能が低下した方にとって、生きていくために必要な大切な治療法です。

もし、ご自身の周りに腎臓病で悩んでいる方や、透析について不安を感じている方がいたら、このブログのことを少し話してみてください。

そして、もしあなた自身や、あなたの大切な人が腎臓のことで心配なことがあれば、まずは医療機関に相談してみてくださいね。

 

 

私たち透析室の看護師は、患者さん一人ひとりが安心して治療を受けられるよう、日々サポートしています。どんな些細なことでも、気軽に声をかけてください。