先日、Prime Videoで配信されている映画『怪物』を鑑賞しました。子供を持つ親として、その繊細な描写と、親たちの葛藤に深く共感し、胸が締め付けられるような思いがしました。
・あらすじ
物語は、小学校で起きた子供同士のささいなケンカから始まります。しかし、それぞれの親の立場、学校側の対応が複雑に絡み合い、事態は予想もしない方向へと進んでいきます。親として子供を守りたいという強い思いと、見えない真実との間で揺れ動く姿は、私たち自身の日常にも重なる部分があるのではないでしょうか。
・感想
この映画は、子供たちの視点だけでなく、親たちの焦りや不安、そして子供を思うが故の行動が、時に意図しない結果を招いてしまうという現実を、痛いほど突きつけてきます。「もしかしたら、自分も同じような状況に陥ってしまうかもしれない」そんな風に考えさせられる、リアルな描写が心に深く突き刺さります。
子供たちの言葉足らずな訴えや、大人の決めつけによる誤解など、子育てをする中で誰もが経験するかもしれない出来事が、重層的に描かれており、観ている間、何度も自分の子育てを振り返ってしまいました。
また、坂本龍一さんの音楽が、親たちの複雑な感情や、子供たちの繊細な心の動きを、静かに、そして深く表現しています。音楽を聴いているだけでも、胸に迫るものがありました。
こんな親世代にオススメ
- 子育てに悩みや葛藤を感じている方
- 子供の些細な言動の裏にある気持ちを知りたいと思う方
- 親として、子供のために何ができるのか深く考えたい方
- 是枝裕和監督の、人間の心の機微を描く作品が好きな方
最後に
『怪物』は、観終わった後、子供との関わり方や、親としての自分のあり方を改めて考えさせられる、深く心に残る作品です。ぜひ、お子さんを持つ親御さんたちにこそ、先入観なしに観ていただきたいです。きっと、共感し、心を揺さぶられる何かが見つかるはずです。