母親に告知してよかったものか
それとも
黙っておいた方が良かったのか

正解がない悩みを抱え、
母親の表情が頭から離れませんでした


そうもしていると、
主治医が病室を訪ねて来て
「お母さんに言えた?」と
状況を聞いてきました

主治医にその時の気持ちを
はっきりと伝えました

本当に伝えた方が良かったのか
告知されるより伝える方が苦しい
親不孝だと自分を責める気持ちだと

すると
この病気は家族のサポートが
不可欠なのだと説明してくれました

そして
私にカウンセラーが必要か
聞いてくださいました
実際には利用しませんでしたが
その一言だけでなぜかホッとしました


告知すること、されることについては
どちらがストレスになるか、
人によって様々でしょう

私は母へ
できる限りのことができたでしょうか
それは病気と向かい合う「覚悟」に
かかっています。


どんな覚悟かは
後でタイミングがあれば後述します
毎日のように母親はお見舞いに来て
着替えやらお菓子やら
持って来てくれていました

「主治医から病気の説明うけたよ」と
おもむろに話を切り出して、
親への説明を話しはじめました


まずは梅毒のこと
親は「あらーJIN先生のやつね」
何ていいながら
点滴のペニシリンを覗いては
うんうんと話を聞いていました


「もう一つあるんだけどね」と
私は話を続けて

「HIVに感染してるんだって…」
といったところで、

母は間髪入れずに
「あなたエイズなの?」と
目を見開いて驚かれました


その表情は予測できていたものの
内心では親不孝なことを言ったと
後悔する気持ちでした

その後、
HIVとエイズは異なること
今は安心して大丈夫なことなど
私から丁寧に説明すると
落ち着いて聞いていたように見えました

いつもは面会時間が少し過ぎるまで
ダラダラしているのに
この日は少し早めに帰る母

私の顔を見るのが辛くなったのかと
後悔せずにはいられなくなりました

私にとって次の課題がやってきました
親への告知(説明書)です

主治医から「どうしましょうね」と
話を切り出されました。

選択肢は3通り
1.親へは一切いわない
2.親へ自分から説明する
3.親へ医師から説明する

悩んだ結果、
私は2を選択しました


主治医が同伴するか選べましたが
私一人で説明することにしました

その後
主治医から病気について
説明する時間をもらうことにしました

入院してから一週間が経つ頃
ついにその日がきました