毎年、2月末や3月第1週は、営業を終了する車両が 脚光を浴びます。
今年だったら、「能登」「北陸」「500系のぞみ」でしょうか。
今日、私が採り上げるのは、阪急電車6300系車両。
私の 「思い出の車両」とでも 申しましょうか。
この車両、本年2月末で引退 し、支線へ転用するようです。
阪急京都線の特急として、大阪梅田から京都の四条河原町までを、
駅名でいうと 「梅田・河原町間」を 走行していました。
勿論、乗車券だけでOK。 特急料金もグリーン料金も不要。
この車両も その昔、栄光の時代が あったんです。
梅田駅を発車すると 次の駅 「十三(じゅうそう)」に停車。
その後は 京都市内まで 途中停車をせず、京都の四条通の地下にある
「大宮駅」 「烏丸駅」に停車し、終着駅の 「河原町駅」へ。
つまり 大阪市内から京都市内までの 約40キロ(約30分)が ノンストップ。
だからこそ、2枚扉が ぴったりでした。
時は流れ 国鉄がJRになりますと、JRの大阪京都間には、居住性が同等レベルで
スピードでは上回る車両 いわゆる「新快速」が さらに充実するようになりました。
そうなると、大阪と京都の間の移動にあたり、JR利用も増えて行き、阪急6300系特急は 空席が目立ち始めます。
つまり、大阪京都間ノンストップ すなわち両都市間の移動客が 減少してしまい、営業政策上 途中駅までの乗客を 対象にせざるを得なくなりました。
停車駅が どんどん増えて行ったわけです。
そうなると 2枚扉が ネックになり、結果として 役目を終えることに・・・。
三十数年前のこと。
大学生だった私は、大阪市内の自宅から 京都市内にある 「地味な 某私立大学」へ通学するため、この車両を 利用していたんです。
そりゃあ もう、快適でしたよ。
通学定期料金だけで 乗れるわけですし、運が良ければ 昼の閑散時間帯などは 隣の席が空席になることもあり、最高でした。
まさに 「古き良き時代」 でした。
そして 今年。
もしも 私が「乗り鉄」や「撮り鉄」だったら、この車両の「ラストラン」ということで、沿線に繰り出していることでしょう。
あいにく その趣味はありません。
ということで、ブログ記事にて 思い出を吐露した次第です。