【 振袖用帯 】 94 ≪ 竹垣梅花文 ≫   | umegakiorimono ときどき日記

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京都西陣の織元梅垣織物が ≪ 作り手の気持ちを伝える為に “ 西陣織帯地 ”や“ 西陣の事 ”
そして “ 美味しいお店やちょっとした出来事 ” ≫ を紹介させて頂く日記です。
 
『 和装や京都に興味のある方は、是非ご覧ください 』


いつも “ ときどき日記 ” をご覧くださりありがとうございます。

今回紹介させて頂きます帯は、江戸中期の縫い箔小袖「 黒紅綸子地竹垣に梅文様 」を
モチーフに製作しました。

この原本は友禅技法が確立する以前のものであり、絞りと刺繍の技法による小袖で
ありますので、その表現方法による感性を継承しつつ現代の帯地としてアレンジしました。

色糸、金糸や箔を素材として刺繍表現の様に織り出す事、桶絞りや鹿の子絞りも
原本をイメージしつつ織技術で表現しています。
逆に土台となる生地は極細金糸を経糸に用いる事で現代的な光沢感を出すことで
原本以上に現代的な「 華やかさ 」を出しています。

   
   
                ≪ 竹垣梅花文 ≫ たけがきうめはなもん
              ( 実際の変わり結びをご覧頂けないのが残念です )

   

この帯は、「 緞子 」( どんす )と呼ばれる『 技法 』を用いています。
( 説明が重複してすみません )

「 緞子 」 とは、 三大織物組織の中で経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が高い
ものを言います。
しかし、経糸 ( たていと ) が表面に出る比率が高いことで、逆に緯糸 ( よこいと ) が
表面に出る比率が少なくなります。経糸 ( たていと ) を多くするとキメ細かい生地には
なるのですが“ 帯 ” が少し重くなりやすいのです。

“ 帯 ” をできるだけ軽くするために経糸の数を減らすと、生地が粗く( あらく )なり
光沢がなくなります。

   

           

そこで弊社は極細の金糸を経糸に混ぜる事で光沢のある比較的軽い生地をつくりました。
収縮率の異なる生糸( きいと ) と金糸を混ぜて織ることは大変難しいのですが、
切磋琢磨し克服しました。

   

        力強く、光沢があり、比較的軽い “ 生地 ” になっています

   
                       
   

                        【 参考本 】

           

    

                    【 訪問着 】 にも合せて頂けます

   


最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。


≪ お礼 ≫

1月13日(水) → 18日(月) 大坂タカシマヤにて開催されていました
【 西陣織アンソロジー 】のイベントへ沢山の方に足をお運び頂きありがとうございました。
ブログをご覧くださっている皆様にもお声をかけて頂き嬉しかったです。

また、お声かけくださった方の中でとくに嬉しかったお話しがあります。
いつも一方的なブログの配信で申し訳なく思っていたのですが、小さな出来事にまで
関心を寄せてくださっている事に感激したお話です。
今年度は所用の為、成人式の記事をだすことができなかったのですが、お客様から
成人式の記事を楽しみにしていましたというお話を頂き、驚きと嬉しさが込み上げてきました。

こんな一方的なブログをしっかりとご覧頂いている事に感謝しています。
今後とも皆様に楽しんで頂けるように、更新してゆきますのでよろしくお願い致します。


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