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今回紹介させて頂きます帯は、江戸期の高蒔絵にある “ 霞 ” をモチーフにしました。
古くから絵画や染織品にも用いられた霞文は、霞がたなびく様を文様化したもので
直線を何本も横に引くことで表されていることが多くみられます。
江戸期の蒔絵工芸における最高峰と言われる「初音蒔絵」、その髙蒔絵技法にも
霞の柄が見られます。
≪ 平成霞文 ≫ へいせいかすみもん
土台となる生地は経糸、緯糸共に細い糸を数多く用いる事で通常の帯より非常にきめ細かい
生地を織り、その上にモチーフの蒔絵らしさを表現するために本金箔を織り込んでいます。
また、霞の柄は金糸が捻じれない様に一本づつ同口で二回引き揃える技法で
ボリューム感のある髙蒔絵の感覚を織り出しています。
このように「平成霞文」はシンプルな構図ではありますが、その素材と技法は現代の
西陣織の中でも傑出したものであり、非常に存在感のある商品となっています。
『 本金箔 』
上の写真は “ 糸状 ” に裁断された “ 本金箔 ” です
( しかし、このような原料である “ 箔 ” も値段が上がり “ 糸状にして下さる職人さん ”
もこれだけのお仕事になる為お仕事も減り “ 引箔の帯 ” が少なくなってきました )
≪ 平成霞文 ≫は、本金箔を使用して “ 引箔技法 ” で製織します。
( 残念ですがこの技法をこなせる職人さんや、機道具の部品等も徐々になくなっています。
西陣だけではなく伝統産業を継承していく上でこういった問題も深刻だと痛感しています・・)
【 参考本 】
【 色留 】【 訪問着 】【 色無地 】にも合わせて頂けます
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