第10回 湘南藤沢フィルム・コミッションフォーラム
「アニメ『つり球』が江ノ島にやってきた！～中村監督が描く江ノ島の世界観とは～」
フォーラムで聞かせていただけた内容の続きです☆
※急いで箇条書きにしたものから書き起こしているので、ニュアンスが違っていたり、人物と言葉が正しく一致していない事もあるかと思われます。ご了承下さい。
■作画について
監督「画面をペラッペラにしたかったんです。
つるつるペラッペラにしたかったんですよ（会場笑）
空の青と海の青との違いを出すのが大変でした。
使いたい青色の範囲が狭かったので、グラデーションや雲を付けたり...誰も気付いてくれないと思うけど（泣）
海の処理に何パターンも用意した ていました。」
大松さん「ロケハンに行くと1日潰れますからね。」
監督「制作とどっちをとるかのジレンマも。行かないとイマジネーションがね...。1枚上げるのに通常の3倍の時間が掛かりました。」
監督「初め、リアル路線かデザイン路線、どっちで行くか迷っていたんですが、江ノ電の駅でポストカードを見たとき、路線が固まりました。
自分の目指す物を伝えると、美術さんに「えー？」と反対されましたね。
美術関係に味方がいなく、心の暗いところに落ちて行きました。（会場笑）
ある時電話をしてみると、美術さんはめちゃくちゃやる気になっていて、逆に「今更やめるんかい！」とキレられましたね（笑）」
■放送されたとき
スケジュールが本当に厳しかったので、キャリアの中でもなかったやり方をしていました。これで良いのか？と葛藤していましたね。3話くらいで某まとめサイトを見て、評判が良かったので「頑張ってみよう！」って。
監督「ネットで励まされましたね。スタッフが元気でした！
女性スタッフが多く、Twitter等で見つけたことを教えてくれるんですよ。
「タイトルより、キャラの名前で検索した方が荒ぶってますよ☆面白いから検索してみて下さい！」こんな感じて（笑）」
南さん「『つり球』でノイタミナが全国区に。局数も増えたんですよね。つり球から納期が厳しくなって...先行上映があったからですね。」
監督＆大松さん「先行上映は聞いてないですよー！あれひどいっすよ、はやいっすよ。」
大松さん「先行上映後も直しは続いていて、『つり球』には先行版・地方版・東京版・パッケージ版と、色んなパターンがあるんですよ。
でも、お客さんのリアクションが直で見られる良い機会でしたね。」
監督「リテイクは大変でした。」
南さん「終わってからも数ヶ月は...いつまで『つり球』やってるんだって言われましたね（笑）」
監督「大松さんがリテイク代を貯金してくれていたんです！
アニメは通常全部で3000カット程あるんですが、『つり球』では約2000カットをリテイクしています。」
監督「『つり球』を見て来ました！って方が江ノ島に足を運んでくれている...
地元の人も『つり球』が分かり、作品に感心を持ってくれる方がいる...
作ってて、怒られたらどうしようって不安もありました。」
監督「宇宙人が来たり、爆発したりしちゃいましたが、大丈夫でしたか？（会場笑）」
福島さん「藤沢・江ノ島を表現する、アニメならではの方法です！大丈夫です！」
監督「僕には野望がありまして。
それは、『深夜帯で家族で見れるアニメを作れるのか』これはずっと黙ってたんです。
作品を作る中で、ダメって言ったのはそれがあったから。家族で見てるって方、お年寄りの方がわざわざ起きて見てくれている...やったぜ！って思いました。」
大量の『里のうどん』広告は、お願いされたからとのこと！（笑）物語冒頭の絵巻物は、神社にある五頭龍絵巻が元になっています。監督「江ノ島を使い切ろうと思いました。
巻物、伝説、踊り...江ノ島音頭は昔からあったんです。」
南さん「地元に癒着した踊りはないですか？」と聞いたところ、写真館の方が振り付けを教えてくださいました。」
監督「ビデオカメラで、実際に踊っていただいたものを撮らせていただいたんです。そのビデオがすごくて...!!!本当に見せてあげたいです。
ほとんどの振り付けがループ踊りなんですが、1ループ目はまだちょっぴり照れているんですが、3ループ目になると、踊りに入り込んでて...!めちゃくちゃキレがあって面白いんです！
「これを使おう！これ切り取れ！！！」ってなったんですよ（笑）」
江ノ島踊りのビデオ...めっっっさ気になります!!!!!!!!!!
つ～づくっ
