白隠さん | LOVE&PEACE(町医者のつぶやき)

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横浜で呼吸器科の開業医をしている打越暁です。2008年に開業し、現在楽しく診療中です。今までにない癒しのクリニックを作る、という夢に向かって邁進中です。世界が安心平和調和で満たされますように。

2003年と2005年に、


呼吸に関する本を出版しました。


呼吸器科医として、


呼吸のトラブルを抱える多くの方と出会い、


また自分自身が合気道という呼吸を重視する武道と出会って、


呼吸の重要性を強く認識した結果、


これらの本が出来上がりました。



その当時、我ながらよく読んだなぁと言うくらい


たくさん参考文献を読みましたが、


呼吸や呼吸法のことを語る際に、


多くの本でよく取り上げられていたのが、


臨済宗中興の祖といわれる白隠さんという人物でした。



白隠さんという方は江戸中期に活躍した禅僧で、


現代では書や絵画でかなり有名な方でもありますが、


「夜船閑話」「遠羅天釜」


という、現代のあらゆる健康法の原型となるような本を残しています。




その当時、激しい修行で衰弱していく弟子たちのために、


呼吸法を中心とした独自の健康法を指導し、


それで多くの弟子を助けたといいます。




この白隠さんというのは、


その当時の仏教を再興したという点ですごい方らしいのですが、


人間的にも大変魅力のある人物であったようです。


僕も、詳しい人物像は分かりませんが、


その描く絵が何とも迫力とユーモアがあって、


何となく以前より好きなのです。




最近、玄有宗久さんという方の「観音力」(PHP出版社)


という新刊本を読んでいたら、


たまたま白隠さんの話題が載っていました。




白隠さんは、禅のお坊さんなので、


当然座禅や仏教の修行も重視しますが、


それよりも、一般の人の普段の行いの中にこそ、


大事なものがあり、


それぞれの今、ココに全力を傾けること、


それこそが悟りにつながると教えた、そうです。



私たちは厳しい座禅や修行は出来ませんが、


それぞれの日常の中で、


目の前にあることを一生懸命やる、


それこそが大事なこと。



衆生本来仏なり・・・



白隠さんの言葉は、普通の生活人にも、


大きな勇気を与えてくれます。




呼吸研究の大きな先輩として、


白隠さんのこと、


もう少し知りたいと思いました。



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