約2ヶ月ぶりにウシ活が再開しました!
2021年11月23日(火・祝)14時開演
千葉交響楽団演奏会
指揮:山下一史
君津市民文化ホール
ショパンコンクール後の牛田くんの初めての演奏会です。
ああ、待ち遠しかったなあ!![]()
今回ワタクシ、タオルを2枚持参しました。
1枚は、ショパンコンクールの二次予選通過者発表の日、運命の出会いをしたりおちゃんのガーゼハンカチ。
もう1枚は、これとは別のハンドタオル。
りおちゃんハンカチは、涙を拭くために。
ハンドタオルは、お手洗いのときに洗った手を拭くために。
宝物のりおちゃんハンカチに、トイレの水を拭かせるわけにはいきません(`Δ´)
(ま、当のりおちゃんは、牛田くんちのトイレの水を飲んでたみたいですけど笑)
しかし、この日の会場…。
お隣の千葉県だったので気軽に考えてましたが、遠かった~!![]()
君津市民文化ホール
車の中からも分かる大きな看板が。
正面
時間が読めなかったので早めに着きましたが、施設内のレストランは既に満席。
付近にお店がないため、開演の1時間前からホール前には人が溢れていました。
ロビーでは君津市のマスコットキャラクター「きみぴょん」がピアニストの格好でお出迎えしてくれました。
かわいい![]()
君津市の花、ミツバツツジをモチーフにした、森の中に住む動物なんだって。
君津市民文化ホール(1200席)
プログラム
しっかりした紙で作られた、6ページにわたる立派なプログラムです。
♪ モーツァルト:歌劇「劇場支調配人」序曲 K.486
♪ ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 作品21
~ ~ ~ 休憩 ~ ~ ~
♪ チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 作品 64
指揮者の山下一史さんと牛田くんの共演は3回目。
私としては2017年6月の、ラフマニノフ第3番が忘れられません。
2回目の共演は、2019年2月のチャイコフスキー第1番。
会場はいずれも千葉県です。
行くたびに千葉県の広さと遠さを実感(^^;)
開演前に、山下マエストロのプレトークがありました。
ショパンピアノ協奏曲第2番は、あまり演奏されることがない。
ほとんどが第1番で、第2番の演奏は10回に1回あるかないか。
決して第1番より劣っているわけではなく、深みのある曲。
牛田くんとは過去にも共演したことがあるけれど、自分だけではなくオケと一緒に音楽をするピアニストであること。
昨日リハーサルを行ったこと。
ほかにもチャイコフスキー交響曲第5番などについて話されました。
山下さんのお声を聞くのは初めてでしたが
親しみやすく人間臭い雰囲気で
役所広司をイメージしていた私としてはちょっと意外でしたがとても魅力的な方でした。
オケの方達が登場して、モーツァルトの序曲。
モーツァルトらしい、明るく軽快な音楽にワクワク![]()
中央にスタンウェイが運ばれてきました。
スタッフの方達が慎重に場所を確認し、固定して、蓋を持ち上げます。
今日の調律は牛田くんがとても信頼している佐々木修嗣さんです。
ああ、何度足を運んでも、この瞬間はドキドキするなあ…。
登場した牛田くん。
ショパンコンクールの時と同じ、黒い蝶ネクタイのタキシード姿。
手には白と黒っぽいタオルを持っていました。
髪の色は明るいままです。
右手を胸に当て、にっこり笑ってお辞儀をしました。
椅子に座ると、マエストロとアイコンタクト。
同時に頷いて演奏が始まりました。
嘆きのようなオケの音色に身を委ねるように前を向き、視線を上げて
左手、そして右手をそっと鍵盤の上に置きました。
柔らかな音色…。
憂いと諦めを含んだような
哀しげで、優しくて…。
女性的というよりは、包容力のある男性的な音。
突き上げるように、しぶきを上げて迸る慟哭。
そして、柔らかく歌います。
ああ、やっぱり好きだなあ。牛田くんのショパンコンチェルト第2番。
激しく熱を帯びたピアノはオーケストラにバトンを渡します。
山火事のように勢いよく燃え上がる音楽の炎。
渦に飲み込まれるように落下して
やがて訪れる平穏。
まっすぐに伸びるホルンの音色は地平線。
見えてくる太陽の光。
再び勢いを増して積乱雲と雷鳴のように轟く低音。
唸るような、歯を食いしばるような渦巻くエネルギーに、
すっかり引き込まれて力が入ります。
鍵盤から離れた牛田くんの腕が高く上がり、第一楽章が終わりました。
マエストロと視線を合わせ、頷いて第二楽章へ。
細やかなトリルは、水浴びをする小鳥の羽ばたきのよう。
キラキラと、コロコロと輝きながら転がる音色。
朝の凪と水面に映る光。
そこには、痛みも哀しみも
すべてを包み込むような優しさと豊かさ、そして気品がありました。
繊細でありながら
表面的な美しさを遙かに超越した
深い 深い 厚い音楽が心の奥深くまで響いてくる。
ショパンピアノ協奏曲第2番の第二楽章は、牛田くんそのもののようだと思います。
そして、聴くたびに彼の音楽は深く大きく器を広げていく。
光を放ちながら、徐々にくっきりと際立ってくる音色の輪郭は
葉っぱの上で光る朝露の粒のよう。
しっとりと大地を湿らすような恵みを感じさせて
ゆっくりとカーテンを引くように第二楽章が終わりました。
マエストロと見つめ合い、同時にスッ!と息を吸って始まった第三楽章。
マズルカ調の舞踏のようなリズムとメロディ。
底から湧き上がる力。
悲しみ、苦悩、嘆き、後悔…。
そんなネガティブなものすべてを昇華させて
前へと進むエネルギーに変えていくように
喜びと幸福が大きなパワーとなって溢れてきます。
極上の牛田くんのトリル。
なんて繊細なんだろう!
なんて心の琴線に触れてくるんだろう!
宣誓のようなホルンの音に
まるで決意を固めたかのように
広がりながら確固として駆け上がっていくピアノ。
音が跳ねる。
光が踊る。
喜びのエネルギーが爆発する。
螺旋階段の手すりを、滑り降りるように、駆け上がるように
解き放たれたように生き生きと歌うピアノ。
「リボーン」 「再生」 「誕生」
なぜかそんな言葉が、胸に浮かんできました。
ああ、これでいいんだ!
やっぱり何一つ間違ってないんだ!
そんな思いがみ上げてきて、胸が熱くなりました。
ああ、やっぱり牛田くんのピアノは最高!
爆発するようなフィニッシュ。
その瞬間、突然糸が切れたように涙が溢れてきました。
立ち上がり、マエストロとコンマス、副コンマスと肘タッチを交わす牛田くん。
お辞儀をしながら肘を出すこの仕草が大好き♡
もう、力の限りの拍手を贈りました。
ありがとう!
ありがとう!
白い歯を見せてにっこり笑い
胸に手を当てて深々とお辞儀をする牛田くんを見ていたら
もう胸がいっぱいで…。
ああ、しまった!りおちゃんハンカチをバッグから出すの忘れてたーっ!(ToT)
アンコールを弾くためにピアノの前に座った牛田くんの指からこぼれてきた音色は…
ふ…
ふ…
舟歌だーーーっ!
😭😭😭😭😭
優しく優しく揺れる波。
微笑みのように、日だまりのように
深く暖かく包み込んでくれる包容力のある牛田くんの舟歌。
ふと、10月のあの何日間もの様々な場面が蘇ってきて
いろんな想いが胸に溢れてきて
胸が熱い。目頭が熱い。
湧いてくる涙をこらえられない…。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
ただもう、そんな言葉を心の中で繰り返してました。
ショパンコンクールの時に届けたかった拍手を
「お疲れ様」 「ありがとう」 「お帰りなさい」の気持ちを
いっぱいいっぱい込めて贈りました。
あのときの牛田くんに。
そして、今日の牛田くんに。
きっと会場の皆さんも、同じ気持ちだったのではないかと思います。
ああ、書いてて思い出してまた涙出てきました。
牛田くんのピアノと出逢えて本当によかった…。
今日来られなかったファンの方達の分も、心と力をこめて拍手ししました![]()
ああ、胸が熱い。身体が熱い。
そして…
マスク内が熱いよぅ~!![]()
(T T)(T T)(T T)
何度目かのカーテンコールで登場した牛田くん。
ちょっと離れたところに立っているマエストロのところに自ら駆け寄って
肘を突き出して優しくタッチする姿が微笑ましく可愛かったです![]()
最後のお辞儀をするときに
唇が
「ありがとうございました」
と動くのが見えました。
ショパンコンクールの後の初めての演奏会。
牛田くんは素晴らしい演奏で
新しいファンもたくさん増やして
みんなに心から愛されて…
ブワァ~っ!
(T^T)゚。
休憩に長蛇の列に並んで入ったトイレが久しぶりの和式で
ちょっとビックリしました(^^;)
チャイコフスキー交響曲とアンコールの後
マエストロが客席に向かってマイク無しで話をしてくださいました。
指揮者は音を出さない。
そんな指揮者にとっての一番の居場所は
共に年月を過ごして音楽を創り出してきたオーケストラです。
という感じのお話でした。
指揮にもお話にも拍手の時間にも
マエストロの情に厚い人間性と、オケに対する深い愛が伝わってきて
なんだかじーんとしました。
共に音楽を創り出す喜び…。
客席の私も、そんな喜びを一緒に味わわせていただきました(^^)
ホールを出たら、夕方の空が綺麗でした。
今日もまた、牛田くんから、音楽から、生きるエネルギーをもらいました。
ありがとう!
牛田くんのTwitterより
君津公演
— Tomoharu Ushida 牛田智大 (@TomoharuUshida) November 23, 2021
お越しくださった皆さまありがとうございました。
山下一史先生と千葉交響楽団の皆さまに温かく迎えていただき、
しみじみと深みのあるサウンドで支えていただきました。
ピアノはスタインウェイ、調律は佐々木修嗣氏。
前泊して支えていただきました。心から感謝申し上げます。 pic.twitter.com/8qJ0jmBi0S














