牛田智大さんピアノリサイタル@愛知県芸術劇場(2020.12.20) | 耳をすませば

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ピアニスト 牛田智大さんを応援しています。

コンサートレポ、好きなこと、お花、料理、仕事、ハンドメイド、日々のあれこれ…。
自由気ままに綴っていきます♪

無事に開催されました。

 

 

2020年12月20日(日)

13:30~

18:30~

牛田智大 ピアノ・リサイタル

愛知県芸術劇場コンサートホール

 

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当初4月11日に予定されていたリサイタルは延期に。

 

そして12月1日に決まった延期リサイタルも中止。

 

枚数を減らし、昼と夜の2回に分けての振り替え公演となりました。

 

 

ここにきてまた急な感染拡大。

 

関係者様はさぞ気を揉まれたことと思います。

 

 

 

当初予定されていた4月11日のチラシ

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この日の私、4時半起き。

 

まだ暗い中、そっと準備をして家を出ました。

 

 

天気は快晴。

 

 

新幹線の窓から見える富士山も、イケメンぶりを発揮しています。

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今回も、しっかり事前にお勉強してきた私(〃∇〃)

 

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(札幌、京都に比べるとややお地味感)

 

名古屋在住のファン友さんにもおすすめスポットをいろいろ教えていただきました。

 

一緒に観光や食事をしたかったけれど、万が一のことがあってはいけません。

 

今回は一人で回ることにしました。

 

 

 

 

(少々長くなるので、興味のない方、牛田くん登場まですっ飛ばしてくださいm(_ _)m)

 

 

 

 

8時台には既に名古屋に着いてしまったので、熱田神宮を参拝することに。

 

三種の神器の一つ、草薙神剣を有し、伊勢神宮の次にパワーがあると言われている熱田神宮。

 

 

境内に入る前から感じる神聖な空気。

 

すでになんだかすごいパワーを感じます。

 

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紅葉も綺麗!

 

 

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絶対ここ、神様がいる!

 

 

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なんか、すごいわ。癒やしとパワーのるつぼ!

 

 

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本宮参拝。

 

 

コロナが早く収束しますように。

 

牛田くんの今日のリサイタルが成功しますように。

 

家族みんなが健康で幸せでいられますように。

 

 

(^人^)

 

 

 

 

今度のお正月は、初詣に行けないかもしれないので、一足早くおみくじを引きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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やったー!これで私、「脱・凶ばかりを引く女」\(^O^)/

 

しかし、よくよく見ると、あんまりいいこと書いてないなあ…(^^;)

 

 

 

 

 

なんと、12月なのに桜が咲いています。

 

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写真を撮っていたら、そばにいたおじさまが教えてくれました。

 

この桜は「四季桜」。今の季節に咲くのだそうです。

 

 

 

そして、この見事な大楠は、弘法大師が植えたといわれる樹齢千年の樹!

 

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中の空洞に、白蛇が住んでいるんですって。

 

嘘だー、と思ったら、おじさまが穴から顔を出している蛇の写真を見せてくれました。

 

 

(*゚ロ゚)ワオ!

 

 

子供の頃からおばあちゃんに連れられて、何度もここに来ているというおじさま。

 

なんと、彼のカードケースから出てきたのは、白蛇の皮をパウチしたカード。

 

 

 

「ちょっとスマホ貸して。」

 

と、私のスマホで彼が撮ってくれた写真が何やらすごい。

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そして、「よかったら、ちょっと案内させてもらっていい?」

 

と、とっても丁寧に、境内のあちこちを案内してくれました。

 

 

 

神社参拝の基本は私もなんとなく知ってましたけど、

 

手を合わせるとき、右手を少しだけ上にして、指と指をずらす、

 

とか、

 

境内には本当にたくさん神様が祀られていたのですが

 

目立たないところに祀られてる神様は、参拝客があんまり来ないから、前に立って手を合わせると喜んでくれる、

 

とか。

 

 

「こころの小径」

 

というとても心落ち着く素敵な小径があって、

 

「お清水さま」

 

と呼ばれる湧き水を顔につけると肌が綺麗になるのだそう。

 

 

歴史的な背景や、哲学的なこと、

 

さざんかと椿の違い、木漏れ日と日だまりの違いなど…。

 

 

押しつけがましくなくいろんなことを教えてくれるから、とっても面白く、このおじさま自身になんだかすごいパワーを感じる。

 

 

 

今風が吹いてきた。

 

突然、雅楽が聞こえてきた。

 

枝が揺れて鳥の鳴き声が聞こえる。

 

 

彼が言うには、これ全部、私が来たことを神様が喜んでいる合図なのだとか。

 

 

素直に受け取れば、それはとても嬉しいんだけど…(^^;)

 

 

 

で、

 

「僕とあなたは多分前世で会ってる。今日はお互いが呼び合ってここに来た。」

 

 

えっと…😅

 

 

 

親切にガイドしてくれてるだけだよね?

 

そもそも、神聖な神様のいる場所で、ナンパする人なんていないよね?

 

てか、こんな枯れかけた女をナンパする物好きなんていないよね…?

 

いや、そんなこと考えたら、親切にしてくれてるおじさまに失礼だよね…?

 

 

なんか、わかんなくなってきた…あせる

 

 

 

それはそうと、目に入ってくるすべてが本当に美しい。

 

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「うわあ、綺麗!」

 

と、感激していると

 

 

「お嬢さんも綺麗だよ。」

 

 

真顔

 

マスクで顔わかんないはずですけど?

(「お嬢さん」て…)

 

 

なんか、一人になりたくなってきた(T T)

 

 

 

で、頼みもしないのに、彼が見せてくれたスマホの写真に、なぜか続々出てくる有名人とのツーショット。

 

それも、「有名人と撮ってもらった」的なのじゃなく、「俺たちマブダチ」的な仲よさげなやつ。

 

某音楽プロデューサー。

某力士。

プロ野球選手たち。

某政治家。

某ハリウッドスター。

某ジャニーズ。

某○KB。

小○旬。

城○優。

ビー○ルズのリン○スターやポールマッ○ートニーまで!

 

 

そして、地球1周したのかと思うほど世界各国で写した写真。

 

神がかった空の写真。

 

 

 

一体何者???

 

 

どうやら有名人らしく、口止めされたので詳細控えますが

 

「僕と会った人はなぜかみんな成功して有名になるの。

あなた、自分じゃ気付いてないけど天才だよ。

これからいいことばっかり起こるよ。」

 

とのこと。

 

 

きっと本当に凄い人なんでしょうが、

 

有名人と知り合いなのを自慢する時点で、私としてはアウトです真顔

 

そういうエサを見せれば一目置くと思ってるんだとしたらなんだか腹立たしい。

 

自分が凡人なのも知ってるし…。

 

ま、「いいこと起こる」だけ、信じることにしよう。

 

いいこと起きたらこの人のことも信じよう。

 

 

 

 

ああ、私って他人にたやすく心を許しすぎるんだろうか…あせる

 

どうして毅然と距離を置かなかったんだろう。

 

でも、ガイドしてもらって、すっごくためになったし、実際面白かったし、

 

自慢屋なだけで悪い人じゃなさそうだし…。

 

と、ぐるぐると頭の中でいろんな事考えて自己嫌悪😓

 

 

 

エネルギーどうこうの話になり、突然握手しようと言ってきた。

 

「私、東京から来てます。コロナに感染してるかもしれませんよ?」

 

と言ったところ、

 

 

「もしあなたからコロナがうつるなら、僕は死んでもいい。」

 

 

結局、もの好きなエロジジイかよっ?!ゲロー

 

 

 

 

 

ありがたいことに時間がなくなってきたので、ジジイおじさんと別れて地下鉄に乗りました。

 

当然、アドレス交換も断りました。

 

 

ねえ、なんだったの?

 

神社でナンパする人なんているの?

 

私が自意識過剰なだけ?

 

 

あーっ!一人でゆっくり回りたかったーっ!

(T T)(T T)(T T)

 

せっかく神様に会いに行ったのに、頭の中俗っぽさ満載になっちゃったじゃないのーっ!えーん

(俗物だけど)

 

 

あ、ちなみにこのジジイおじさま、牛田くんのことも知っていました。

 

「名古屋の希望の星」だと。(やっぱいい人?)

 

 

 

 

 

地下鉄で栄駅へ。

 

今や栄は近未来。

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広場1階はスケートリンクになってました。

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なんか疲れた…ガックリ

 

 

 

 

名古屋に来たからにはやっぱり赤味噌のお料理を。

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お昼にいただいた、とろろごはんと味噌田楽御膳。

 

 

 

 

 

 

 

はい、皆さま。大変お待たせいたしましたm(_ _)m

(さんざん付き合わせちゃってごめんなさい)

 

 

やっとここから本題に入ります。

 

 

 

 

昼の部の会場へ。

 

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ここで牛田くんの演奏を聴くのは4回目。

 

エスカレーターを上りながら、いろんなことを懐かしく思い出しました。

 

 

 

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プログラム

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オール・ショパン・プログラム

 

♪ノクターン 第16番 変ホ長調 op.55-2

 

♪ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 op.35「葬送」

 

♪ワルツ 第5番 変イ長調 op.42

 

♪ポロネーズ 第6番 変イ長調 op.53「英雄」

 

~ ~ ~ 休憩 ~ ~ ~

 

♪3つのマズルカ op.56

 

♪幻想曲 ヘ短調 op.49

 

♪バラード 第4番 ヘ短調 op.52

 

♪舟歌 嬰ヘ長調 op.60

 

 

 

そう。今まで最初に演奏していたバッハの「イタリア協奏曲」がなくなって、今日からオールショパンプログラム!

 

 

 

本日のピアノはヤマハCFX。

 

 

木の扉が開き、登場しました、牛田くん。

 

白いマスクを着けたまま登場し、慌ててはずしました(^^)カワイイ♡

 

衣装はジャケットに黒の蝶ネクタイ。

 

手には黒のタオル。

 

Twitter見て知ってたけど、かなり髪が短くなってます。

 

横は耳が全部出てるし、後ろなんて刈り上げに近いくらい。

 

うわあ、なんか違う人みたい。

 

 

お辞儀をして、椅子に座り、じっと前の空間を見てから弾き始めました。

 

 

正直私、熱田神宮での出来事がインパクト強すぎて、

 

ちゃんと音楽に入り込めるかどうかちょっと心配だったのですが

 

彼が最初の1音を奏でた瞬間から、すっかり牛田ワールドにいざなわれました。

 

 

 

ノクターン。

 

それは、甘い吐息のように始まりました。

 

彼の指から生まれたのは、男性的な深い音色。

 

右手と左手が、そっと寄り添い、腕を絡め合い、口づけを交わすように…。

 

 

ああ、素敵…。

 

整然としたバッハから始まる今までのプログラムも良かったけれど

 

こんなにロマンチックに冒頭から魅了してくれるなんて…。

 

 

弾き終わり、立ち上がるとお辞儀をして、一度袖の中へ。

 

 

 

 

ソナタ2番。

 

ゆっくりと左手で奏でられた低音部の序章は、

 

スタート地点で構えの姿勢を取り、ゴールを睨みつけるランナーのよう。

 

ものすごい気迫を感じました。

 

 

さっきまで愛を囁いていたピアニストは

 

今度は暗闇の中をもがきながら全力で疾走します。

 

髪が揺れ、ペダルを踏む足はまるでタップダンスを踊っているかのよう。

 

 

繊細と言うより、どっしりとした音色。

 

 

ランナーは足を止め、安寧の地、オアシスに辿り着きます。

 

 

そして再び走り出す青年。

 

「走れメロス」を思い出しました。

 

ドラマチックで迫力に溢れた第1楽章。

 

この第1楽章だけで、既に1つのドラマが完結しているような気がします。

 

 

嵐と凪がゆっくり繰り返されるような第2楽章。

 

 

第2楽章から第3楽章への移行は、集中力がものすごく、まるで職人の技を見ているようでした。

 

 

第3楽章。

 

聴くたびに魅了されます。

 

この世とあの世。光と闇のコントラスト。

 

厚い雲が割れ、降りてくる天国の階段。

 

女神に抱かれているような安心感。

 

今の世の中の閉塞感を癒やしてくれるように…。

 

 

姿勢良く弾いていた牛田くんが、徐々に前屈みになっていき、

 

再び近付いてくる死の足音。

 

闇は徐々に濃さを増し、逃げ場がないところまで迫ってきます。

 

恐怖に打ち震えながらもどこかで未知の世界に心を奪われている。

 

神妙な顔で演奏を聴きながら、実はこのあたりから、私はこのあと展開していくプログラムを思いワクワクするんです。

 

 

いつも、心の中で「キター!」と喜んでしまう第4楽章。

 

意識が混濁していくような不思議な感覚。

 

恐怖と美。

 

苦悩と妙な高揚感。

 

ラスト、左足が大きく跳ね上がりました。

 

 

 

ワルツ5番。

 

ああ、好きです。大好きです!

 

牛田くんのワルツ5番。

 

さっき男性的だと感じた音色は、優美で愛らしく華やかに。

 

まるで繊細な砂糖菓子のよう。

 

今日も幸せが胸いっぱいに広がります。

 

 

 

英雄ポロネーズ。

 

待ってましたーっ!(≧▽≦)

 

しつこくてすみませんが、

 

この、ソナタ2番→ワルツ5番→英雄ポロネーズ

 

の流れが、本当に本当に好きです。

 

病気、死、不安から生の喜びへ。

 

そして、どっしりと力強く大地を踏みしめて勝利宣言。

 

今の時代と、これからへの希望の展開のように感じるんです。

 

何度聴いてもその凜々しさ逞しさ、気品に胸が震える。

 

今日の英ポロはシャンパンゴールド。

 

土煙を上げて、遠くから走ってくる騎馬隊。

 

ああ、聴くたびに思います。

 

私、これを聴くために生きてる気がする…。

 

 

「ブラボー禁止」って、なんて聴衆にとってストレスたまるルールでしょう(T T)

 

 

 

 

前半終了。休憩です。

 

なんだろう。座って聴いてるだけなのに、リングで1ラウンド闘ったかのような心地よい疲労感。

 

 

トイレに並びながら、後ろにいたファン友さんとおしゃべりしていたのですが、

 

ふと前を見たら列が進んでいて、

 

足跡マークに従って進んでいったらなんと男子トイレに!滝汗

 

後続の方達をゾロゾロと男子トイレに導いてしまうという大失態を!ゲロー

 

 

 

 

 

3つのマズルカ。

 

ん?音が変わった?

 

調律が入ったからでしょうか?

 

真綿のような音色です。

 

 

柔らかく降り注ぐ秋の光。

 

多くを語る雄弁なCFX。

 

ピアノがさらに鳴ってきたな、と感じます。

 

 

 

幻想曲。

 

夢。憧れ。熱情。

 

絶望。狂気。

 

次々と人生の新しい扉が開いていく。

 

壮大なドラマを見ているようなスケールの大きさ。

 

まるでジェットコースター。

 

 

弾き終えて一度袖に入りました。

 

 

 

 

バラード4番。

 

なぜか「後悔」という言葉が浮かんできました。

 

忘れていた痛み。

 

慟哭したくなるほどの孤独と哀しみ。

 

蓋をしていた感情の扉が勝手に開いて

 

次々と溢れ出してくる…。

 

不安定なのに心地よい。

 

待てよ。これは愛の告白…?

 

いやいや、そんな生やさしいものじゃない。

 

彼は命を削ってる。

 

これでもか、これでもか、と魂を揺さぶってくる。

 

 

 

そのまま舟歌へ。

 

幻想的でした。

 

若い恋人達というよりも、長年連れ添った円熟した夫婦を思い浮かべました。

 

人生という旅の終盤に来て、振り返る色とりどりの想い出。

 

そして、なんとも深い癒やしとエネルギーを感じるんです。

 

牛田くんの演奏は、熱田神宮を超えるパワースポットだ…。

 

 

 

 

アンコールは子犬のワルツ。

 

デビューした頃からずっと牛田くんと共にあったこの曲ですが

 

絶品でした!!!

 

弱音がどこまでも美しく

 

優しさと気品に満ちていて

 

思わず涙がこぼれそうになりました。

 

 

 

ああ、どこまで進化していくんだろう、牛田くんのピアノ。

 

今回も、魂抜かれてヘロヘロです。

 

なのに牛田くんは、夜もこの神プログラムを演奏するんですから。

 

すごい。すごすぎる。

 

 

 

 

 

 

夜の部が始まる頃、会場は宵闇に包まれていました。

 

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プログラムは、昼と全く同じです。

 

 

 

開演時間になり、登場した牛田くん。

 

衣装は昼の時と同じでしたが、髪をぴったり撫でつけていました。

 

サイドの髪は後ろに流れ、おでこが出ています。

 

 

 

 

ノクターン。

 

紡ぎ出した1音。

 

 

 

 

 

 

何?この美しい音色。

 

すっっっごく綺麗!

 

 

まるでとろけるよう。

 

甘い。

 

甘いけど、甘いだけじゃない。

 

けど、うまく言えない…(〃∇〃)

 

 

 

ソナタ2番。

 

唸るような大きな吐息と共に始まりました。

 

すごい集中力です。

 

昼よりも音が広がっています。

 

そして、自由。

 

鬼気迫るほどの迫力に魂奪われそう。

 

 

「豊かだなあ。」

 

と思いました。

 

牛田くんの演奏は「豊か」。

 

とてもざっくりした表現ですが。

 

 

前屈みになって演奏しているうちに、撫でつけていた前髪が一筋、ぱらりと下りてきました。

 

 

な、なんてカッコイイのっ!

 

 

(///∇//)

 

 

ずるい。計算抜きでこういう色気を出すんだから、もうほんと魔性。

 

彼の演奏と同じです。

 

 

充分にペダルを効かせて、音を泳がせて、そのまま長調へ転調。

 

白く美しい指が、雲の絨毯の上を泳いでいるみたい。

 

 

第4楽章はまたしても、おそろしく魅力的でした。

 

 

 

ワルツ5番。

 

この気品たるや!

 

きっとこれを聴かせるだけで、王子からシンデレラを横取りできるはず。

 

 

 

英雄ポロネーズ。

 

美しすぎて

 

素晴らしすぎて

 

幸せ過ぎて

 

気が遠くなりそうでした。

 

 

 

ヤマハホール、Kitaraに続き、牛田くんの演奏を1日2回聴くのはこれで3回目になりますが

 

1回目で感覚を掴むのでしょうか?

 

リラックスするのでしょうか?

 

夜のためにとっておいたパワーを、ここで遺憾なく発揮できるからなのでしょうか?

 

もちろん昼の演奏も素晴らしいけれど、

 

夜の部の方がいつも自由で闊達。ダイナミック。

 

 

こんなすごいプログラムで、あんなすごい演奏した後だというのに、

 

牛田くん、疲れないんでしょうか?

 

 

 

もう、尊敬しか、ない。

 

 

 

あとになって、Twitterで、調律が入るたびに深みが増した、と言っていましたが、

 

調律ももちろんですが、牛田くんの演奏自体も深みが増してました。

 

 

奏者とピアノとが心通わせ一体となっていく様子を目の当たりにしている感じでした。

 

 

 

後半になると、さらに深みと透明度を増した音が

 

会場の空気にしみ込むように広がっていきました。

 

 

マズルカを演奏する牛田くんの襟足が短くて

 

知らない人を見ているような不思議な感じ。

 

 

長い自粛期間のあと、久しぶりに見た牛田くんはパーマをかけていたし、

 

今年は「知らない人」みたいな牛田くんにたくさん会えたなあ。。。

 

 

 

たった88個の鍵盤だけで、こんなにも人間の業や人の中に広がる宇宙まで見せてくれるのかと感嘆してしまった幻想曲。

 

 

 

バラード4番に至っては、もう言葉が見つかりません。

 

的外れな私の表現で、あの演奏を穢してしまいたくない。

 

次々と生まれては消えていく音たちが

 

ただ美しくて、儚くて、愛おしくて…。

 

「一生忘れられない」というよりも

 

きっと忘れてしまう。だから今死ねたら、とさえ思ってしまうほど。

 

 

 

…って、書いていて、今頃になって涙が溢れてくるんですよ。

 

それほどにあの演奏は、あの時間は特別でした。

 

 

演奏後、思わず拍手が起きましたが、牛田くんはそのまま舟歌に入りました。

 

 

 

 

舟歌も同じくです。

 

もう彼の演奏を伝えることを放棄させてくださいm(_ _)m

 

表現できません。

 

 

 

今さらだけど、一体あなたは何者…?

 

 

 

 

次いつ聴ける…?

 

まるで次に恋人と会える日をつないで生きている恋する乙女。

 

そして、次のオアシスを求めて砂漠を彷徨う旅人。

 

大げさではなく、私は牛田くんのピアノを聴ける日をつないで生きている気がします。

 

 

 

 

信じられないような煌めきをまき散らして、舟歌が終わりました。

 

 

ああ、もうどれだけ「ブラボー!」と叫びたかったことか!

 

もしも「ブラボー禁止」なんていう残酷なルールがなかったら

 

会場はブラボーの嵐に包まれていたことでしょう。

 

代わりにバラの花束を投げ込んだり出来ないだろうか?

 

ああ、ますますダメなのか…(T T)

 

 

今、私が牛田くんに届けられる唯一の贈り物は拍手だけ。

 

力の限りの拍手を贈りました。

 

 

とても人数を減らしているとは思えないほど

 

大きな大きな拍手が会場中を包みました。

 

 

立ち上がった牛田くんの、晴れ晴れとしたその表情が本当に嬉しかったです。

 

前方に、バルコニー席に、2階席、3階席に深々とお辞儀をする牛田くん。

 

この美しく誠実な挨拶は、「牛田智大」という人間そのものだと思います。

 

 

気のせいでしょうか。

 

いつも冷静な牛田くんの表情に、こみ上げるものがあるように見えて胸がいっぱいになりました。

 

 

地元名古屋での3年ぶりのリサイタル。

 

2回の延期と中止を経て、無事に開催された演奏会。

 

牛田くんの知人・友人、地元の人達もずっとこの日を楽しみにしてきたことでしょう。

 

5年前は、体調不良で最後まで演奏できなかったこともありました。

 

牛田くんの好きな和菓子や小鳥のグッズ、クリスマスの飾りで、心からのおもてなしをしてくれた会場の方達。

 

デビュー最初の演奏会でもお世話になったという調律師さん。

 

牛田くんを応援し、誇りに思っているたくさんの人達の存在。

 

 

 

コロナに翻弄された2020年。

 

その最後を飾る演奏会が、牛田くんの大切な人達が集まる場所で

 

最高の音色と最高の演奏だったこと。

 

聴衆にこれ以上ないほどの感動を与えてくれたこと。

 

そして、牛田くんがたくさんの人達に愛されているピアニストであることが

 

ただただ嬉しいです。

 

 

おめでとう、牛田くん!

ありがとう、牛田くん!

 

 

 

アンコールは雨だれでした。

 

極上のピアニッシモが、静かな雨の糸となって、私達の心を潤してくれました。

 

 

 

以前、大曲を演奏した後、ヨロヨロと舞台袖に消えていったかつての少年ピアニストは

 

ものすごいプログラムを見事に2回弾ききって

 

しっかりとした足取りで舞台袖に消えていきました。

 

ドアの向こうに消えるとき、軽く「バイバイ」と片手を上げながら。

 

 

 

 

終わってもなかなか立ち上がることが出来ませんでした。

 

 

渾身の拍手をした掌が、いつまでもじんじんと熱を持っていました。

 

それは、とても嬉しい痛みでした。

 

 

 

 

 

中京テレ事業さんのTwitterです。

 

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朝、ものすごく早起きをしたにもかかわらず

 

この日は興奮してほとんど眠れませんでした。

 

 

牛田くんのツイートがあったのは午前3時過ぎ。

 

牛田くんも眠れなかったのかな…?

 

そりゃそうですよね。あんなものすごい演奏したんだもの。

 

 

聴くたびに「今までで最高」って思うのに

 

その記録をいつも塗り替えてしまう。

 

本当に牛田くんはすごいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、ファン友さんおすすめのひつまぶしのお店を12時に予約してる以外は予定なし。

 

チェックアウトまでホテルでゴロゴロしようかなあ、と思っていたけれど

 

また熱田神宮に行きたくなってしまった。

 

今度こそ一人で、ゆっくり神様に会いたくて。

 

というか、私、熱田神宮がものすごーく気に入ったのです。

 

 

ひつまぶしのお店に、キャンセルの電話を入れて、地下鉄に乗りました。

 

 

 

 

ああ、やっぱりここの空気はすごく澄んでる気がします。

 

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熱田さん(と地元の方は呼んでるそうですね)に来て感心したのは、参拝する人達のマナーがとってもいいこと。

 

 

鳥居をくぐるとき、どの方も惚れ惚れするほど深々と神様に向かってお辞儀をします。

 

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そして、決してほかの参拝客の邪魔をしません。

終わるまで静かに待ってます。

 

 

牛田くんのリサイタルの大成功を報告し、ありがとうございました、と伝えました。

 

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私なんかが報告しなくても、ずっと前から牛田くんを見守ってくれてたかもしれませんね(*^.^*)

 

 

 

 

人がいないところで、マスクをはずして思いっきり深呼吸してみました。

 

体中の細胞が、ピチピチと再生されてくみたいキラキラ

 

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うーん、やっぱりここには絶対神様がいる!

 

 

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冷たい空気。土の匂い。乾いた葉っぱの匂い。

 

なんだか懐かしい。

 

 

 

 

信長塀。

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こころの小径を歩いてみました。

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お清水さまでは、昨日より熱心にお肌に水をつけました(〃∇〃)

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昨日おじさんが教えてくれたザリガニの姿はありませんでした。

 

 

昨日聞こえてきた雅楽の音も聞こえません。

 

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立ち止まって、木の枝を見上げてみたけれど、昨日ほど葉っぱが揺れてないような気がします。

 

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ふと、昨日のあのおじさんは何者だったんだろう?と不思議な気持ちになりました。

 

 

私、途中から警戒して混乱していたけれど、ひとつひとつ思い出すと、結構深い話をしてくれていた気がします。

 

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過去、現在、未来の話。

 

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望んでいるもの、なりたい自分があるのなら、自信を持ってチャレンジした方がいいという話。

 

 

今立っている場所から、その先にある低い場所に移動して振り返ると、だまし絵みたいにさっきとは違って見えました。

 

 

一番エネルギーが高いという場所で、ゆっくり手を持ち上げるようにすると、おじさんの言うとおり、手の平がピリピリして、

「今感じてるのがエネルギーなんだよ。」

なんて体験も…。

 

 

 

もしかしたら、エロジジイじゃなかったのかな…(^^;)

 

 

 

 

とにかく、あのおじさんと私は、二度と会うことはないでしょう。

 

でも、あの人と一緒に過ごした約2時間は、なかなか中身が濃かったなあ…。

 

旅はまさに「一期一会」ですね。

 

 

 

 

 

 

どうしてひつまぶしが食べたかったので、「あつた蓬莱軒」でひつまぶしを食べました。

 

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かなり人気で絶対並ぶお店らしいのですが、この時期だからか、お一人様だからか、待たずに席に着けました(^^)

 

 

実は私、ひつまぶしを食べるのは多分初めて。

 

 

説明によると、ご飯を四等分して、

 

最初はそのまま。

 

2杯目はねぎや海苔、わさびの薬味を乗せて。

 

3杯目はお出汁をかけてお茶漬けで。

 

4杯目は自分が一番気に入った食べ方で。

 

 

私は薬味を乗せるのが気に入ったので、4杯目は薬味を乗せて食べました。

 

 

美味しかった~!

(≧▽≦)

 

 

お店を出たら、いつの間にか長蛇の列。

 

あら、なんかラッキーかも(〃∇〃)

 

 

 

 

 

お土産に、名古屋名物「ぴよりん」を買いました。

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クリスマスバージョン。赤い帽子をかぶってます。

 

 

 

こしあんの好きなジャックには「カエルまんじゅう」

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名古屋と言えばやっぱりこれ。家族全員大好きな坂角総本舗の「ゆかり」。

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娘に早くぴよりんを見せたくて、箱から出したら…

 

 

 

 

 

 

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目ガーーっ!

 

(T T)(T T)

 

 

 

 

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m