真夏の新潟を疾走 | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

8週間に渡って開催される新潟夏競馬も半分の開催を終えていよいよ折り返しの残り3週。

全国に10場しかないJRAの競馬場が、自分の住んでいる地にあるという幸せを噛みしめ
この夏2度目、また家族で新潟競馬場に足を運びました♪

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夏の新潟競馬は全国のメイン開催の1つでもあり、たいへん注目率の高い開催です。

そして特にこの日、8/12(日)はレベルの高い馬や騎手が集まる重賞(グレードレース)
「関屋記念(GIII)」が行なわれる日でもあったので、多くの競馬ファンも集まりました。

昔ほど競馬場へとつづく「新新バイパス」が大渋滞で動かない、ってほどではなくなりましたが、
それでも駐車場は県外のナンバーが多く見られましたよ。

重賞のある日はお祭り。
にマスコミ関係の人もたくさん訪れていますねぇ。

海外では大人の社交場となる競馬場で、大きな重賞のある日は町中が盛り上がり、
競馬場には多くの正装したお金持ちが集ったりするのです。

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日本の場合はそこまで上流階級のたしなみではなく、
ご家族でも楽しめる一般市民の憩いの場となっていますが、
残念なことに上流階級どころか、まだ日本の昔の「ギャンブル色」の強い
風紀の乱れ切った競馬場のイメージを持たれている方がいるのが実情だとは思います。

そんな行かず嫌いの方には、ぜひ一度足を運んで誤解をといて欲しいと思う限りですが・・・。


息子にとってもすっかり「お馬さんのいる公園」という馴染みの場所になっていて、
整備された芝生は裸足でも気持ち良く、子どもの遊べる遊具やイベントも盛りだくさん。

それに、新潟県には大きな動物園も無いので生の生き物を目の前で見られるっていうのがうれしいですよ。

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不思議な事に大きなキャラクターのきぐるみを見るとビビる息子も、
生きたどうぶつを見たり触れたりするのは大好きなんです。

赤ちゃんの頃から、家畜のいる所に連れて行くとアレルギーに対する抗体が出来るというので、
馬はもちろん、積極的に動物たちに触れ合せてきたからなんでしょうかねぇ?

2歳ながら、作りものと本物の違いがわかるんですね。


そんな、子どもにとっても環境が良くなった競馬場ではありますが、
競馬嫌いな方の中には、『馬にムチを振って無理やりレースをさせる。
そんな動物虐待みたいな行為が許せない!』・・・っていう方もいるかもしれませんね。

しかし、『無理やり』っていうのは間違っているんですよ。

シマウマなどを思い浮かべてもらえばわかりやすいと思うのですが、
もともと馬は群れで過ごしていて、ライオンなどの天敵に襲われた時には、
早い脚を利用して誰よりも先に逃げ切らなければなりません。

当然、遅い馬は食べられてしまうのですが、これが厳しい自然界のルール。
種を残すためには誰よりも速く走り逃げ切り、そんな才だけが次世代へと受け継がれてきたのです。

そんな『誰よりも先に走りたい』という、本来馬の持っている習性を利用したのが競馬なんです。

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でも、そんな馬を自然界ではなく、この様な施設で走らせる事にはやっぱり人間のエゴでもあります。
各競馬場にはこの様な馬の無事を祈願する「馬頭観音」が祀られているんですよ。

お供えしてあるニンジンが気になってしょうがない息子も、しっかりとお馬さんの無事を祈りました。

また、『ムチを振って』は別に馬をいじめている訳ではないんですよ。

走りたくてしょうがない習性がある馬は、騎手が指示をしてあげないと
とにかく全力で走ってしまうんです。

サラブレッドが全力で走れる距離はせいぜい数100m。
JRAのレースは短いものでも1000mはあるので、当然最初から最後まで全力で走れる競走馬はいません。

それを騎手が手綱をひいたりムチを使ったりして、体力を温存しながら走らせているっていう訳です。

そして、ムチは馬への合図を送る信号の役目をしていて、
人間よりも皮膚の厚い鈍感な馬に対しては肩を叩いているていどの合図なんですよ。


さて、息子が競馬場内の「水の広場」で遊んでいる姿を見ながらもう少し
このブログのタイトル「馬の会長日記」らしく競馬のお話をしますね。

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先ほど、『自然界で走らせず』とは言いましたが、実は「サラブレッド」という馬の品種は
もともと自然界にはいなかったものなんですよ。

18世紀初頭にイギリスで狩猟に使われていた在来の品種「アラブ馬」や「ハンター」などを
競走用に人工的に品種改良されたのが「サラブレッド」。

遅い馬は自然淘汰されていってしまうのと同じ、
速い馬だけを人間の手で掛けあわせていった品種なのです。

なので、残されるのは速く走れる馬の血筋だけ。
それゆえに競馬は「ブラッドスポーツ」と言われるんですよ。

って、ことはサラブレッドは時代が進むごとにどんどん淘汰されていっているので
自然と近親交配になっていく訳ですが、じつは現在の競走馬の代をさかのぼっていくと

「ゴドルフィンアラビアン」「バイアリーターク」「ダーレーアラビアン」の
「三大始祖」と呼ばれる3頭にたどり着くんです。

ようするにほとんど親戚同士で競争しているって訳なんですよ。

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さあ、濡れたオムツを着替えて、いよいよこの日のメインレース「関屋記念」が始まりますよ。

「関屋記念」の「関屋」とは新潟市の中央区にある、海水浴客でも賑わうあの「関屋浜」の「関屋」です。

昔はその「関屋」に競馬場があったのですが、1964年に信濃川の「関屋分水」を造るにあたり、
その場所に住む方に「関屋競馬場」の土地を代替住宅地にしたことにより、
現在の北区笹山に移築されたんですよ。

だから、今でもJR関屋駅付近には「競馬町踏切」の名称があったり、
「関分公園内」には「新潟競馬場跡の碑」が建てられていたり、当時の名残も見られます。

今でもこの場所にあったらもっとボクの住む家に近いのになぁ~・・・


そんな「関屋記念」は、競馬が一番盛り上がる距離1600m(約1マイル)で行なわれ、
昨年までは夏競馬で唯一行なわれていたマイル重賞として盛り上がっていました。

今年は、他にもマイル重賞が増えたのですが『真夏のマイル王決定戦』としての注目率は衰えていませんよ。

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向正面からスタートし2つのコーナーを回ると、日本一長い芝の659mの攻防戦が見ものです。

遠く陽炎の中にコースいっぱいに広がっている点が、だんだんと蹄の音と共に大きくなり、
時速60km/h超えの疾風と共に、一気にグリーンベルトを
夏の日差しに反射したサラブレッドの馬体が駆け抜ける!

これが競馬です! なんて美しいんでしょう♪

息子も思わず声に出して応援していますよ。

そう、馬券を買っていない息子も興奮するんですから、
馬券を買った馬が先頭で目の前を走り過ぎたらどれだけエキサイティングできることか。

この日、第47回「関屋記念」のゴールを1分31秒5のコースレコードタイムで勝ったのは
4歳牝馬のドナウブルーでした。

ドナウブルーはあのディープインパクトの娘です。
速さのDNAは脈々と引き継がれていますね。

と、肝心なボクの馬券はと言いますと・・・

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これ、14番ドナウブルーの「単勝」馬券です。

ボクはドナウブルーが本命で、1着を当てる馬券なので当たってはいるのですが、
この他にも1着と2着を当てる馬券「馬連」をドナウブルーを軸にして数頭の馬へと流して買っていたのですが、

2着のエーシンリターンズを買ってなくて、見事マイナス収支になってしまいました・・・無念。

まあ、でもボクの買う馬券は生活に支障をきたすほどの金額は賭けないかわいらしい
趣味の範囲のものなので、うまくいけばプラスになることだってあるけど、
負けてもこれだけ楽しめれば充分ですよ。

負け惜しみじゃなくホントにそう思うんですよ。

ボクの競馬を趣味として楽しめる金額の範囲は、
最後の直線でお金が無くなってしまうというドキドキを感じない程度。

純粋に競馬のドキドキだけを楽しめるのがボクのボーダーラインなんですよ。

そうすれば、例え自分が買ってない馬が優勝しても、素直に拍手が贈れますもんね。

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そうそう、「関屋記念」の表彰式のプレゼンターとして、
この日はあの「アンガールズ」が来ていましたよ。

毎回ではないですが、大きなレースのある時はこの様にタレントがゲストで来る時があります。

それにメイン開催である夏は、フジテレビの「みんなのKEIBA」の中継があるので、
たまにそこに出演している優木まおみや福原アナや松尾アナ、
井崎脩五郎や細江純子に出会えることもありますよ。

表彰式で「アンガールズ」は最後に騎手や馬主さんと記念写真を撮る時に思わずガッツポーズをしてしまい、
観客から『お前ら、何にもやってないだろ!』とツッ込まれていて和やかな笑いが起きました。

新潟の最終12レースが終了した後にはパドックで「アンガールズ」のトークショーもありました。

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競馬の話はほとんど出来ないみたいな「アンガールズ」は、あのテレビでは最近お目見えしなくなった
「♪ジャンガジャンガ」のグダグダのネタを披露。

久しぶりに見たけど、シュールでかなり面白かったです。

「アンガールズ」はいちいち『今のネタわかりました? わからなかった人?』
とネタをやった後に観客に聞いたり、
「アンガールズ」クイズと題して、観客にカルトなクイズを答えさせたりして、
なかなか会場が和やかに一体になれていい雰囲気でした。

これもきっと、東京や中山競馬場の大会場にはないローカルのいい部分でしょうね。

そう思っていたら、「アンガールズ」にオススメする新潟の美味しいもんという話題になった時に
『あのお子さんが、イタリアンのTシャツを着ていますが・・・』ウチの息子も注目されてしまい、
「アンガールズ」にも『あの子はイタリアンで働いているんですか?』と言われちゃいました。

そして帰りに場内を歩いていると、他のお客さんから
『あ、イタリアンの子だ!』と声をかけられまくりましたよ・・・

それもちょっとしたいい夏競馬の思い出です♪

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どうでしょう? 新潟の夏競馬の魅力、少しでも伝わったでしょうか?

まだ行かれていない、特に新潟県にお住まいの方は、
こんなに楽しい事が詰まっている新潟競馬場にぜひダマされたと思って一度足を運んでみてくださいな。

新潟夏競馬は9/2(日)までです。

雪国新潟の夏は短いですので急いで!