光の国のヒーロー | 馬の会長日記

馬の会長日記

「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

新潟も梅雨入りしてお天気の優れない日つづいていますが、
前日、そんな時季になったら行こうと思っていたところがありました。

新潟市秋葉区にある「花と遺跡のふるさと公園」内にある「新潟市新津美術館」。

以前にも行った「県立植物園」と同じ公園内にある施設なんです。

ボクが美術館に行くなんて珍しいかもしれませんが、実はそこでやっている
「ウルトラマン創世紀展」-ウルトラQ誕生からウルトラマン80へ-の招待券があったんですよ。

本来なら入場料は大人1,000円するので行っておかないとですね。

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美術館の外にはほぼ原寸大の「ウルトラマン」お出迎え。

キャラクターのきぐるみが怖い息子ですが、この大きな写真にもビビっていました・・・

おいおい、「ウルトラマン」と言えば、「仮面ライダー」と並んでパパたちの永遠のヒーローなんだぞ!

怖い訳が・・・って、息子もここで初めて「ウルトラマン」を見るのですが、
息子だけでなく、初めてその姿を見る人にとっちゃ、どちらも怖い姿をしているかもしれませんね。

って言うか、子ども向けのイベントというよりも美術展に近いので、
息子はきっと楽しめないだろうなぁ・・・

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中に入ると、アトリウムにも大きなタペストリーが。
そして、思ったよりも多くの人がいたのはビックリ!

ボクらみたいな子ども連れの家族もいるですが、それよりもやっぱり30~40代のリアルタイムでの
「ウルトラマン」のファン同士で来ているっぽい人も目に付きますよ。

この展示はタイトルの通り、1966年から始まった「ウルトラマン」の原点である「ウルトラQ」から
1980年の「ウルトラマン80」までの実物マスクや小道具、初公開作品を含めた
「ウルトラマン創世紀」の約1000点もの資料が公開されているんです。


最近では青色したよくわからない「ウルトラ兄弟」が増えていますが、
ボクもこの辺りなら全てがリアルタイムではないにしろ、なんとなくわかりますよ。

さて、どんな展示が待っているか、楽しみですねぇ~♪

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って言っても、これは美術展。

当然のことながら展示の大半は撮影禁止で、
この展示会場入り口にあった「カネゴン」から先の写真はありません。

たしか「カネゴン」の胸には料金メーターみたなのが付いていた気がしますが・・・

この後の写真は唯一撮影がゆるされたアトリウムに展示されていたものなんです。

記事の内容とは直接的には関係ない事をご了承くださいね。


この展示は全部で4部構成になっています。

いきなり序章としてこの展示を見るにあたってが綴ってあり、その文章をじっくり読むだけも
10分以上はかかってしまうのですが、息子が大人しくしている訳もなく
何となくしか読むことが出来ませんでした。

『当時、侵略者としてしか扱われなかった未知なる生物、宇宙人を
地球を救うヒーローとしたり、巨大化させて光線などを武器として戦ったり、
また絶対的なヒーローではなく、3分間しか戦えないという弱点をつけたりと、
今では当たり前となっているシナリオや演出や撮影技術を、
何も無い状態から生み出した当時のクリエーター方の力のスゴさ感じとって欲しい・・・』
と言う様な事が書いてあった様な気がします。

ボクの中で勝手に書きかえてしまっているとは思いますが、
やっぱり0から作るってことはテストや失敗の繰り返しだったと思うんですよねぇ。

それを思うと「ウルトラマン」の生みの親「円谷英二」こそが「ウルトラマン」ですね。

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   【ウルトラマン&帰ってきたウルトラマン↑ 中に入っているのはマネキンかな?】


で、まず第1部では『ウルトラ伝説の始まり』と題して、
「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」について。

1954年公開の映画「ゴジラ」の特撮で世界に認められた円谷英二氏が、
テレビ時代を予見してお茶の間に送り出した「ウルトラQ」がこの伝説のはじまりだそうで、
ここには「ウルトラマン」は登場せず人間の欲望などから生まれたりする
怪獣を題材にした特撮SFドラマなのです。

そして、そこで集めた怪獣人気にプラスして登場させた巨大ヒーローが「ウルトラマン」。
さらに宇宙をも舞台にし、人気と共にクオリティーを上げて行った「ウルトラセブン」。

展示物にはたくさんのシナリオや撮影父兄、
そして実際の撮影に使われた「科特隊ヘルメット」や「ウルトラ警備隊隊員服」「スーパーガン」
「ウルトラマンのマスク」などが展示してありました。

「ウルトラマン」の顔は作りの問題から3度変わっていたんですね。


ちなみに、息子は「ジェットビートル」などの模型を見て興奮していたのでちょっと安心。

ボクだけでなく、子どもそっちのけで展示物を真剣に見ているパパがいっぱいいましたよ。

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   【ウルトラマンタロウ&ウルトラセブン↑ デザイン、カッコイイですねぇ】


第2部は『光の国を創った人々』として、円谷英二が「ウルトラマンシリーズ」制作していくにあたり、
「円谷特技プロダクション」を設立し、若くて有望な脚本家や映像クリエーター、デザイナーたちを集めたんです。

その時代を反映させたシナリオや、繊細な造形美、最先端の技術はまさに感動ですよ。

映像に登場する前の数々の怪獣たちや武器、戦闘機などのデザイン画や、ミニチュアからは
当時のクリエーターの息吹が直接伝わってきました。



第3部は『ウルトラ兄弟の誕生』。

「帰ってきたウルトラマン」から「ウルトラマンA」「ウルトラマンタロウ」
「ウルトラマンレオ」「ウルトラマン80」へと続きます。

「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」が平均視聴率30%超えるほどの人気で、
シリーズ終了後もファンからの復活への熱い声が起き、「帰ってきたウルトラマン」の制作が始まり、

男女合体変身や組織的な悪役、ウルトラ兄弟の本格的な設定、ウルトラの父の初登場、
しっかりとしたドラマとしての背景など、初めての試みが盛り込まれた「ウルトラマンA」。

この2作は重厚な人間ドラマも展開されたため、改めて少年たちが親しみやすいヒーローを。
と言う事で、昔話によく出てくる名前を採用した「ウルトラマンタロウ」。

「タロウ」に決定する前には「ウルトラマンスター」や
「ウルトラマンジャック」が候補にあがっていたみたいです。

この「タロウ」で初めて緑のおばさんの姿に変身した「ウルトラの母」が出てきて、
「ウルトラの父」と「ウルトラの母」の実子、「セブン」の従弟という事になりましたね。

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   【ウルトラマンレオ↑ 「この辺りからリアルタイムかな?」】


そして何となく覚えている「ウルトラマンレオ」はこれまでの
「ウルトラの兄弟」の「M78星雲」出身じゃなくて、「獅子座L77星」の出身でデザインも一新。

そして、双子の弟として「アストラ」も登場して、「兄弟」っていう定義もわからなくなったし、
宇宙拳法という空手も使うので子ども心に「何だか違う」って思った記憶もあります。

でも腹部のシークレットサインは書く練習したなぁ。

そしてこの時初登場した「ウルトラマンキング」の展示されたマスクには、
ナゼだかわからないけどとっても神々しいオーラが感じられました。

この時世の中は「オイルショック」の不景気を迎えていて、
お金のかかる特撮にはかなり工夫と苦労があったそうです。

怪獣に強いヒーローも金欠には悩んでいたんですね・・・

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   【ウルトラマンレオの頭部↑ 「お!? 目の所に豆電球、耳にスイッチを発見!」】


で、「レオ」の後しばらくシリーズ制作が無かったのですが、
アニメの「ザ☆ウルトラマン」が成功したらしく、「ウルトラマン80」の登場となったのです。

んん~この頃、やっぱり「ウルトラマン」は実写としてしか考えられなかったから、
ここからボクはすっかり離れてしまいましたけどね・・・

「80」は当時世界的なSFブームを呼んだ「スター・ウォーズ」などのメカニックの影響受けたり、
「3年B組金八先生」や「熱中時代」の要素を取り入れ変身前の人間での職業は教師だったり、
初の女性戦士「ユリアン」が登場したりと、なんだか色々取り入れ過ぎた事が原因だったのか?
案の定人気は低迷し、ここでいったん1996年の「ウルトラマンティガ」まで休止となってしまいました。

時代に求められその都度新たなるチャレンジをしつつシリーズが続いたのですが、
また人々の中で理想的な「ウルトラマン像」っていうのも出来てきて
必ずしも新しい事がプラスに働かなくなっていったんですね。

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第二会場に移動すると、第4部『ぼくらのヒーローウルトラマン』があります。

ここは「ウルトラマンシリーズ」のフィギュアやグッズ、ブリキ玩具、プラモデルのパッケージ、
書籍、雑誌や、その原画などが展示されていました。

映像だけの世界ではなく、国内の二次的なキャラクタービジネスとして確立していったのも
この「ウルトラマン」からだったかもしれませんね。

まあ、商売の話をするとイヤらしい感じはしますが、
当時まだビデオやDVDの無かった時代を過ごしたボクらには、こういったソフビ人形や怪獣図鑑、
ソノシートなどで想像の世界を広げ、テレビで見た「ウルトラマン」の姿を再生し、
永遠のヒーローとして心の中にメモリーしていったものですよねぇ。

何でも目にしたり耳にしたりできる現代もまた違うものが生まれるかもしれませんが、
こうした想像力もまた新たなる時代のヒーローを生むと信じたいです。

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   【タロウとたっちゃん↑ Aと80は撮影禁止区内にあって撮れませんでした・・・】


息子も最後には「ウルトラマン」がヒーローだという事がわかってくれたみたいで、
展示物の前でポーズをとったり『しゅわっち』って言ってコブシを上につきあげたりしていました。

せっかく初めての「ウルトラマン」を好きになってくれた記念に
お土産売り場でグッズを買ってあげようかとも思いましたが、

なんと!これが結構いいお値段。

これって、当時発売されたプレミアのものばかりなのかなぁ?

3分経つと音と共に点滅するカラータイマーに息子は惹かれてましたがこれも2,100円もするしなぁ・・・

あ、そう言えばボクの実家に今回見た「80」以外で登場した「ウルトラの兄弟」のソフビ全11体が
結構キレイな状態であるんだった。

それって、プレミアついているかもしれないけれど、息子はよろこぶかもね。

時代が変わっても「ウルトラマン」、そしてそれを生みだした人たちはやっぱりヒーローでした。

30~40代のお父さんも、そしてその子どもも楽しめる「ウルトラマン創世紀展」は
今週末6/24(日)までと、もうカラータイマーも点滅しているので、

興味のある方は急いでください。


シュワッチ!