オレンジ・キング「晩白柚」 | 馬の会長日記

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「馬の会」の会長“のみ”の気まぐれ日記。
競馬はもちろん、前に住んでいた新潟のこと、
今住んでいる埼玉のこと、趣味の旅行に、
アルビレックス新潟、グルメなどなど
その時思ったことを気ままに更新してま~す。

・・・今日も4週間自粛していた「食べ物」の記事です。

一昨日、震災の被害にあった仙台の仲間が新潟に、震災時の物資の提供のお礼にと来県しました。

震災から1~2週間は流通がストップし、物資も足りず、水道水を含む飲み水すら手に入ら無い状況で、
復興どころか、明日・・・いや次食べるものの心配ばかりしていて、空腹との戦いだったそうです。

そんな状況を知っていたから、ボクには自分が美味しく食べ物を食べていると言う記事を
テレビがなく、情報源としてケータイ電話からニュースやツイッター、ブログなどを閲覧している
被災者の方も見られるこの場所に「食べ物」の記事をアップすることが出来ませんでした。


だって、復興とか経済回復とか、そんな事の前に明日、
自分や自分の家族が生きられるかどうかわからない状況ですもん。

自分が空腹で苦しんでいる時に、目の前の人が美味しそうに食べる姿を見ることほど残酷な拷問はない!
なんて、食べるのが大好きなボクは思ってしまったんです。

なんでも自粛すればいいってもんではないですが、デリカシーの無い無知ならまだしも
人の悲しむことがわかっているタイミングで、あえて行動を起こす者は、無知より罪だと思います。


・・・これはあくまで自分の中の考え、ボクの中の整理であって、
必ずしも皆さんの書かれているグルメ記事とかがいけないって言っている訳ではありませんよ。

まあ、だから「自粛」って字を書くんですけどね。



しかし、4週間たった今、彼や彼の周りは現在、品薄だけど流通も
ここ新潟とほとんど変わらないぐらい復活してきて、
とりあえずやっと身の回りの整理を考えられるようになったと言ってました。

まだまだ食事に関して通常通りにはならない地区の方もいらっしゃると思いますが、
その被災者の彼の言葉を聞けて、しばらく更新出来ずにたまっていた「食べ物」記事を開放しようと思います。






・・・なんだこれ?

でっかいボールだなぁ。

でも重くて持ち上がらないよ~

ペシペシペシ/☆  叩くとスイカみたいにいい音がするよ。

そういえばほんのりいい香りがするね♪



息子よ、それはサッカーボールでもスイカでもないんだよ。

「晩白柚」(ばんぺいゆ)ってミカンの仲間なんだ。

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先日のお義婆ちゃん葬儀の時にいただきました「フルーツのカゴ盛り」の中に
珍しいこんなに大きな果実が入ってました。

昔は「カゴ盛り」って言えばこれぐらい大きな果実はメロンと相場が決まってきたのに、
メロンよりも安い「晩白柚」で幅をとって経費削減ってところなんでしょうかねぇ?

でも、「晩白柚」の旬の時季は冬らしく、食べごろの時季が他の柑橘類よりも
遅いことからこの名がついたそうなんですよ。


大きさは直径約25cmほどで息子の頭よりも大きく、重さも2~3kgぐらいはある柑橘類では最も大きい種類。

まさに柑橘類の王様、「オレンジ・キング」です!


正確にはザボンの、「オレンジ・キング」なんだそうで、日本では熊本での栽培が盛らしく、
日持ちもするので家にしばらく飾り、その風貌と香りを1~2ヶ月ぐらい楽しんでから食べるのだそうですよ。

玄関に飾っておけば、その姿に来客は『何だこれ?』って驚き、ちょっとした話のネタになるでしょうね。

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そう言えばこの「晩白柚」、ボクのブログで登場したの2度目ですねぇ・・・

古くからお付き合いのある方は覚えてらっしゃるかもしれませんが、
2年前の冬に同じプロジェクトに携わっていた後輩の猪八戒くんがあまりのハードさに5日間寝込んじゃって、

ビタミンCを摂ってもらおうと優しいボクはお見舞いの品として
この「晩白柚」を持って行ったことがあるんです。

当然後輩はこの食べ方もわからない物体に迷惑そうな顔をしていましたけどね・・・


で、実際ボクも食べるのに挑戦するのは初めてなんです。

食べ方も良く分からないのでネットで調べましたよ。

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まずは、表面をゴシゴシ洗います。

ホントに食べ物を洗っているとは思えない感覚ですよ。


そして、メロンなどを食べるのと同じようにヘタの方を「スパン!」とカットします。
お尻の方も切ってもいいのですが、ボクは今回残しておきました。

かなり皮は厚く、白い部分が多いですねぇ。

中の実が切られるか、切られないか、の絶妙なところで切るのがベストですが、
そんなの初めてじゃわからないので、ちょっとずつスライスしていくほうがいいかもしれません。


つづいて、上の白い部分をほじって、なんとなくまあるい果実のところまでたどりついておきます。

そしたら、外側の皮の部分に縦に包丁で切れ目を8等分か16等分ぐらい入れます。

あとは、果実と白い皮の間に手を突っ込み、果実の丸みを感じながら、けっこう力任せに剥いていきますよ。


んしょ! んしょ! んしょ! スポンッ!!

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キレイにむけましたぁ♪

あとはハッサクや夏ミカンを食べるように薄い皮を剥いていただきま~す。

中にはたくさんの種があり、果肉の粒粒も大きめなのですが、
食べてみると、見た目とは違ってかなり繊細な味わいで、

糖度は約12というほど甘く、夏ミカンほど酸味が強くなく、ハッサクよりもみずみずしく、
グレープフルーツよりも苦味がない、これまで食べた事のない柑橘類の味がしました。

同じザボンの仲間ということで、以前高知に行った時に食べた、
「文旦」にも似ているかもしれません。

これはボク個人の感想ですが・・・

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実は実も美味しいですが、ここまで分厚い皮の利用方法もあるそうで、
中のスポンジの様な白い部分は、砂糖漬けにするのが定番だそうです。

苦味の強い黄色い部分を包丁で剥き取って食べやすい大きさにし、
アクを取るためしばらくお酢を少量入れた大き目の鍋に落し蓋をして沸騰するまで煮ます。


その後、流水にさらし、水気をよく絞り、皮100gに対し砂糖150gを70mlの水を中火で水分が無くなるまで
焦げないように注意しながら根気良く煮ていきます。

最後にグラニュー糖をまぶして出来上がり~ぃ♪


日にちが少し経ち、冷蔵庫で冷やすとより美味しく食べられるそうですよ。


また、苦味のある黄色い部分は刻んでガーゼに包み、お風呂に入れると柚子湯ならぬ、
「晩白湯」になって身体があったまるらしいですよ。


ボクは面倒だったので皮までいろいろやらなかったんですけどね。


皆さんもこの新しい日本の冬の味覚、迫力ある姿をスーパーなどで見つけたら、
一度話のネタにこのオレンジ・キング「晩白柚」を飾って、食べてみてはいかがでしょうか?


ごちそうさまでしたぁ~♪